農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

28%増見込む、農業製品部門 7種の新製品投入で追い風
《BASF》

 BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は8月30日、2005年農業製品部門の通期業績が前年度比28%増との見込みを発表した。
 同社は、新製品および開発製品による売上目標を18億ユーロとするなど、大幅な成長を見込んでいる。現在、農薬部門では7種の新製品を市場投入している。
 なかでも、殺菌剤のボスカリドやF500などが顕著な動きを示しており、F500を含む2007年の売上目標を当初の4億ユーロから5億ユーロに上方修正した。このほか、開発中の有効成分は6種あり、除草剤耐性作物プロジェクトも進行中。
 注目の新規開発品には、鱗翅目や甲虫目害虫に対して卓越した効果を示す殺虫剤のメタフルミゾンや新規系統の殺菌剤が挙げられる。
 前者は毒性が低く、環境に対しても優しいといった特長を有している。セミカルバゾンという新規系統の殺虫剤。2006〜2007年に欧米での登録を見込んでおり、順次各国での登録が予定されている。
 後者は、穀物やワイン向けのブドウなどの分野で優れた選択性が指摘されている。同社はストロビルリン系やアニリド系の殺菌剤で豊富な経験を蓄積しており、新製品はこれらに続く新規系統の殺菌剤として期待されている。
 なお、同社のR&D(研究開発)投資は、売上に対して2003年の7.5%から2004年には8.1%に上昇しているが、欧州における登録コストはこの10年で約3倍に跳ね上がると同時に、登録に要する時間も非常に長くなっていることが特筆でき、各社の対応が注目される。

(2005.9.5)



社団法人 農協協会
 
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-1-15 藤野ビル Tel. 03-3639-1121 Fax. 03-3639-1120 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。