農業協同組合新聞 JACOM
   
アグリビジネス業界ニュース

陸奥、仙台で農薬ゼミ 安心を消費者とともに
《農薬工業会》

塾長の北野大さん
塾長の北野大さん
総合司会をつとめた雲野右子さん
総合司会をつとめた
雲野右子さん

 農薬工業会(猪飼隆会長、東京都中央区、77会員)は10月16日、仙台国際センター・レセプションホールで『北野大さんの、ちゃんと知らなきゃ!! 農薬ゼミ』を開催し、農薬とは何か、農薬の使用目的、農薬の安全性などを消費者とともに学んだ。
 近年、無農薬や低農薬をうたう野菜などが店頭に並び、消費者の農薬への関心も高くなってきている。農薬ゼミでは、塾長に淑徳大学教授で工学博士の北野大(まさる)さんを迎え、やさしいクイズなどを交えながら、農薬のことを楽しく語り合った。
 『農薬ゼミ』は昨年4月、11月の東京、今年2月の福岡での開催に続く4回目。毎回、定員の2倍から3倍の参加希望があり、消費者の食に対する安全・安心への関心の高さをうかがうことができ、今回も定員の300名に対し800名余の応募があった。
 総合司会をNHKなどで親しまれているフリーアナウンサーの雲野右子さんがつとめ、パネリストとして千葉大学園芸学部の本山直樹教授と(財)残留農薬研究所の真板敬三理事が参加し、農薬の役割や安全性などについて分かり易く解説した。
 また、生産者としてJA江刺市りんご部会の菊池利一部会長、古川市認定農業者連絡協議会の菅原勘一会長が出席し、2人とも「顔の見える農産物を消費者に届けたい」と農業や食の安全・安心に寄せる熱い思いを語った。
 一方、消費者からは「1つ1つの農薬は安全性が確保されているが、複合(混合)された農薬の安全性は確保されているのか」、「成分名が表示されているが、どんな農薬か分からない」、「農薬は身体に安全だと言うが、店頭などで無農薬と表示しているのは何故か」などの意見が出ている。
 農薬と上手に付き合うには、使用基準の遵守が一番。まとめとして北野さんは、「21世紀は安全・安心の世紀です。安全は科学技術に裏付けられた客観的なもので、安心は自ら理解し納得していくもの。安全を安心に変えていってほしい」と結んだ。
 農薬工業会では、今後ともいっそう消費者とのコミュニケーションをはかっていくことにしており、手づくりの『農薬ゼミ』として新潟(11月30日)、京都(2006年2月13日)などでの開催を予定している。

農薬ゼミに熱がこもる   会場となった「仙台国際センター」
農薬ゼミに熱がこもる 会場となった「仙台国際センター」

 

(2005.10.19)


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