農業協同組合新聞 JACOM
   
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技術士農業部門に植物保護誕生 「植物保護」の縁の下の力持ち
《日本技術士会》

 

市橋秀幸さん

 技術士には、農業部門など21の部門があるが、制度改正(平成16年4月1日施行の省令・告示)により農業部門に新しく植物保護を専門とする技術士が誕生することになった。
 平成16年度技術士第2次試験を突破したその第一号に日本応用動物昆虫学会の市橋秀幸さん(写真)がいる。一般の人にあまり知られていない「技術士農業部門・植物保護」だが、「植物保護」の縁の下の力持ち的存在にある氏の今後に注目したい。
 従来、技術士農業部門は「畜産」、「農業及び蚕糸」、「農芸化学」、「農業土木」、「農村地域計画」、「農村環境」の6分野から構成され、病害虫防除などは「農業及び蚕糸」に含まれていたが、植物保護に対する社会的ニーズが高まっていることから、独立、新設となった。「植物保護で専門科目になったことの意味は大きい」(日本植物病理学会)という。
 その市橋さんは、「先輩技術士の方々からご指導いただき『植物保護』の仕事を全うしていきたいと思います。日本技術士会の活動にも積極的に参画し、植物保護第1号としての責務を果たしたいと考えています。多くの方々が、次に続いてくださることを期待しています」と、本紙に語った。人に優しい氏の人柄を感じさせる言葉だ。
 「技術士農業部門・植物保護」は病害虫防除、雑草防除、発生予察、農薬などに関する高度な知識と豊かな経験を有し、植物保護に関する計画、研究、設計、分析、試験、評価およびこれらの指導を行っていく。「食の安全・安心」が問われている現在、技術士「植物保護」の果たす役割は大きい。

(2005.6.16)


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