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非選択性茎葉処理除草剤の『ザクサ液剤』を登録申請
《明治製菓》

 明治製菓(株)(佐藤尚忠社長)はこのほど、自社創薬した次世代のアミノ酸系非選択性茎葉処理除草剤『ザクサ液剤』(開発コード:AH−01)(注1)を農薬登録申請した。この分野の、先行大型剤を追随する可能性が高いと思われる。
 『ザクサ液剤』は、同社が除草剤開発研究において長年にわたり工業化を目指してきた、光学異性体の活性体である「L体」(注2)を有効成分としており、あらゆる雑草を速効的に枯らすとともに長期間にわたって抑草効果を示す(注3)
 また、自然界において速やかに分解されるため、環境に与える負荷が小さくなっている。
 『ザクサ液剤』は、農薬登録後の速やかな市場展開が目指されている。取扱いは、明治製菓(株)と北興化学工業(株)(丸山孝雄社長)の2社。
 国内における非選択性茎葉処理除草剤市場は、約250億円と見られている。「ラウンドアップハイロード」、「バスタ」、「プリグロックスL」などが大型剤として先行しているが、同社では「『ザクサ液剤』は、この分野で早期に20%以上のシェア獲得を目指し、雑草防除のための新たな選択肢を顧客に提供していきたい」(生物産業事業本部 農薬資材部)としている。
 【明治製菓(株)・北興化学工業(株)の抱負】新規非選択性茎葉処理型除草剤として『ザクサ液剤』の農薬登録申請を11月1日に行った。農薬登録取得後には、あらゆる雑草管理場面において幅広くご活用いただける薬剤として期待している。
 (注1)IUPAC名:ナトリウム=L−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィナート。ISO名は申請中。
 (注2)化合物には光学異性体があり、「AH−01」には活性をもつ「L体」のみが含まれている。「L体」は、薬量の低減と合わせて環境への負荷の低減に貢献する。
 (注3)雑草の茎葉に散布すると、速やかに取り込まれる植物体内のグルタミン合成を阻害する。このため、必要なアミノ酸が供給できなくなること、およびアミノ酸の材料であるアンモニアが使用されず高濃度で蓄積することによるアンンモニア中毒から枯死に至る。「バスタ」、「ハービー」が同作用を示す。

非選択性茎葉処理剤ベスト10
(2006.12.12)


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