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住化武田農薬を吸収合併 農薬事業の一層の発展へ
《住友化学》

 住友化学(米倉弘昌社長)はこのほど開いた取締役会で、11月1日を期して同社連結子会社の住化武田農薬(田代重毅社長)の全株式を取得し、吸収合併することを決定した。
 農業化学部門における07年3月期の両社の売上高は単純合算で2000億円に迫り、住友化学は両社の完全統合によりこの分野の国内リーディングカンパニーとしての体制を固めることになる。
 国内農薬市場は、成熟化の中で企業間の競争が激化するなど、事業環境は厳しさを増しており、事業の発展のためには、個々の企業における競争力強化と事業運営の効率化が求められている。
 国内農薬市場は縮小している。1994(平成6)年の4206億円をピークに、この10数年で1000億円近く減少した(グラフ参照)。この間、業界は経営体質の強化のためにM&A(企業の合併・買収)やリストラ(事業の再構築)で対応してきた。
 このような状況のなか、住友化学は02(平成14)年11月に武田薬品工業の農業化学事業を、同社と設立した合弁子会社の住化武田農薬に譲り受けて営業を進めてきた。
 今回の完全統合は、予定していた5年間の合弁期間終了に際し、住化武田農薬の全株式を取得するとともに、同社を吸収合併することで農薬事業を将来に向けていっそう発展させていくもの。
 なお、これにともない住化武田農薬の100%子会社で家庭園芸部門を担っている住化タケダ園芸(宮本一光社長、年商約90億円)は「住友化学園芸」となる。新体制の披露は11月27日、帝国ホテルで行われる。

農薬売上高の推移

(2007.9.11)



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