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大豆バサグランの魅力 指導機関指導のもとに
《BASFアグロ》



『大豆バサグラン液剤』
『大豆バサグラン液剤』

 多くの農業用薬剤の中で、生産者から切に望まれた薬剤はそう多くはないだろう。ここに紹介するBASFアグロ(株)(ハンス・ヨアヒム・ローエ社長、本社:東京都港区)の『大豆バサグラン液剤』は、この意味で生産者と指導機関の二人三脚の賜と思える。
 もともとの「バサグラン」はベンタゾンを有効成分とする除草剤で、わが国では1975(昭和50)年にベンタゾン酸が水稲分野で上市されたことに端を発する。その後、「酸」から「ナトリウム塩」に変更し試験展開され、1986(昭和61)年より麦類・とうもろこしなどの畑作分野に使用場面を広げていった。30年以上にわたり生産者から信頼を得ている。
 大豆分野への取組みも水稲分野への市場展開とともに進められたが、いっそう加速をつけたのは水田転換作物としての大豆栽培の広がりだった。高収量・高品質でかつ農作業の省力化が求められ、広葉雑草防除対策が現場から切望されていた。
 このような背景のもと、『大豆バサグラン液剤』は2005(平成17)年4月に農薬登録を取得した。先行剤が畦間処理に止まっているのに対し、同剤は全面処理を可能とし「植物防疫の観点からも画期的なできごと」(業界評)との声があがったほどだ。
 農薬にとって「薬害」は禁句であり、農薬の研究開発はこの薬害回避との闘いという側面がある。この意味で、同剤は大豆に対する薬害が認められており、品種によっては激しい減収をともなう場合があるため、はじめから「薬害」と同居または背中合わせにあったと思える。
 アメリカセンダングサやタデ科・アブラナ科雑草などに卓越した効果を発揮する『大豆バサグラン液剤』。裾野を広げたのは生産者と「大豆300A研究センター」(注)など関係者の努力の結晶と思える。くれぐれも、病害虫防除所など指導機関の指導のもとに防除することが肝要。
 (注)農業・生物系特定産業技術研究機構が、大豆の収量300kg/10a、Aクラス品質の生産を実現する大豆新栽培システムを開発するために設置した。全国6か所の研究チームからなる。

(2006.9.21)


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