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コラム


 「神の国」・「農の国」

 故、小渕前首相は「ボキャ貧」で有名。森首相は「ボキャ富?」でいろいろ物議を醸している。戦後55年も経つのに、いや、経ったからか、「神の国」や「国体」なる言葉が今の高齢化社会にふさわしいと考えたのかもしれない。

 これで今度の衆院選挙は俄然面白くなった。「小渕弔い合戦」で自民党圧倒的有利が一転、内閣支持率は10%台に急降下。30%はイエローカード、20%はレッドカードとか。選挙の結果いかんではデッドカード?

 「政治家の資質」云々も大きな争点だろうが、われわれ庶民には、やはり現実の暮らしにかかわる問題をどうしてくれるかだ。とりわけ、1年以上もつづくゼロ金利政策、少年の凶悪犯罪にみる教育問題、少子・高齢化の進展による福祉や年金問題などが目白押し。

 また、角度を変えてみると、今度の選挙の最大の争点は日本の「民主主義」が守れるかどうかだという人がいる。たしかに、自公連立で「日の丸」「君が代」の法制化、通信傍受法、ガイドライン関連法などが次々に成立。おまけに、一国の総理たる人が日本は「天皇を中心とする神の国」と平気で口走る。民主主義の危機というか、時代が後戻りしているような気がしてならない。

 今度の選挙は3年8カ月ぶり。衆院の任期は4年だが、重大事があるときは、国民の信を問うのが民主政治の基本。この論で言えば自公連立を始めるときに、解散すべきだったのに今回まで先延ばし。したがって、今回は「自公新党」に対する審判をくだす選挙でもある。

 と同時にこの選挙は、戦後55年を経た「過去の総決算選挙」。吉永小百合のテレビコマーシャルではないが、20世紀に置いていくもの、21世紀にもっていくものを決める選挙。少なくとも「神の国」は20世紀に置いていくもの。21世紀にもっていくものは「農の国」だ。   (だだっ児)



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