農業協同組合新聞 JACOM
   

コラム

祭りが終わって・・・

 アテネで日本選手のメダルラッシュが続いている最中、深紅の大優勝旗が「白河の関」どころか、一気に津軽海峡を越え、「北の大地」に渡った。86回を数える全国高校野球選手権大会は、南北海道代表の駒大苫小牧が北海道勢初の全国制覇を果たした。
 北海道は、北海道拓殖銀行の破綻、雪印食品の事件、十勝沖地震、石油コンビナート火災と続き、「ヤッカイドー」と揶揄される暗い話題が多かった。そんななかで、「たかが野球」(失言?)とはいえ、高校生の今回の大活躍は、香田監督ではないが「最高だ。ありがとう」と言いたい歴史的快挙。
 プロ野球阪神元監督の吉田義男さんが、甲子園球場のこの大会は「世界につながる野球人の原点」という観戦記を朝日新聞に寄せられていた。たしかに、大リーグで活躍するイチローも、松井選手らも甲子園で戦った。ヤンキースの松井選手は、トーリ監督から「ヒデキは野球をよく知っている」とよく誉められる。これは、吉田さんの言う、野球人の原点である高校野球を経験しているからであろう。
 アテネ五輪の日本代表には、全員プロ野球選手で構成した「長嶋ジャパン」を送ったが銅メダルに終わった。病に倒れた長嶋監督に金メダルをと、巨人の高橋由伸選手がヘッドスライディングを見せるなど、真剣にプレーしていたが、終始違和感を感じた。日本にはアマ野球の最高峰、社会人野球がある。プロ野球の公式戦の最中に何もプロ野球が五輪に行くことはないと思う。
 五輪はやっぱりアマのアスリートの闘いがふさわしい。平泳ぎの北島康介選手の鍛えられた肉体は見事、また「超気持ちイイ!」は今年の流行語大賞に決まり。圧巻は、女子マラソンで優勝した野口みずき選手。150センチ、39キロの小さな身体で、マラソン発祥の地アテネの過酷なレースを制したのは、国民栄誉賞もの。「すごく幸せです。がんばってきて良かったです」は実に爽やか。
 スポーツの祭典は終わった。9月に入り、稲刈りが本格的に始まっている。今年は豊作だが、それを素直に喜べない不幸な国。食糧法が改正され、誰がどこに売ろうが自由。でも、コメの消費が減り、米卸は大量の在庫を抱え、農家もJAも米の売るところがない。今年は「国際コメ年」。その年に、日本の稲作農家も、JAグループも、そして米卸もつぶれるやも・・・。(だだっ児) (2004.9.9)

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