農業協同組合新聞 JACOM
   
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米入札、毎週実施を提案 端境期含め回数大幅増へ
 −農水省 (3/14)


■活発な取引を期待

 農水省は3月14日に開かれた第3回コメ価格形成センターの取引のあり方に関する検討会(座長:今村奈良臣東大名誉教授)に、今後の同センターの取引ルールの改正案を示した。
 それによると取り引きの回数を大幅に増やすため、端境期も含めて入札は毎週実施することが基本になっている。
 そのうえで入札取り引きの方式には4つの選択肢を示した。
 ひとつは、現行方式どおり販売計画数量の3分の1以上の上場義務を課すが、売り手に希望価格の提示を認める方式。
 もうひとつが3分の1未満の数量であっても上場は認めるが、売り手の希望価格は基本的に認めず、(1)前回比でのストップ高、ストップ安制、または(2)希望価格の申し出は年内の一定時期までは認めるにしても、価格の相場観ができる時期移行はストップ高、ストップ安制に移行、などのルールを検討するというもの。
 そのほかに、▽買い手側からの要望による先渡的取り引き、▽売り手側によるスポット的取り引きも選択肢として提示した。
 買い手側のよる先渡的取り引きとは、たとえば、「3か月後に、60kg1・4万円で○○銘柄を100トン手当したい」という買い手からの申し出を条件として提示して取り引きの成立を図ろうとするもの。現在でも基本取り引きに準じるものとして、こうした逆オークション入札は可能となっているが、それを格上げした選択肢として位置づけようという狙いだ。また、売り手からのスポット取り引きは年間上場計画はなく、まさに買い手の当用買いに対応するための入札方式だ。

■政策指標価格は相対も参考に

 米政策改革で米流通は自由化され実勢に即した価格形成が求められている。しかし、米価格センターの入札取り引きでは、銘柄によっては落札残が継続的に発生している。
 そのため検討会では流通自由化後の実態にセンターの取り引きルールが実態にあっているかどうかの観点から見直し議論が必要とされていた。
 とくにセンターでの成立価格は、相対取引の指標価格となるだけでなく、政府米買い入れ価格、稲作所得基盤確保対策といった政策価格の指標ともなっている。このため売り手側とすれば希望価格を下げにくく、それが落札残につながっていた面もある。検討会でJAグループ委員からは、食糧法改正で自由化されたにも関わらず、政策とリンクした形で一定数量以上の上場を要求されるのは不合理との指摘が出ていた。
 一方、買い手側からは一定数量以上の上場義務などの要件は安定的な取引のために不可欠で、落札残を避けるには希望価格制ではなく、ストップ高、ストップ安制に移行すべきだとの意見が出ていた。
 今回の提案について農水省は「センターは今回は、指標価格を作る場、として取り引き設計されていた。今回は、指標価格ありき、から発想を転換し、まず取り引きの場として実際に売買が活発になるよう選択肢を示した」(食糧部計画課)としている。その一方で継続的に相当量が不落札となる産地銘柄や、もともと年間を通じて計画的に上場されない銘柄の政策価格は、相対取引での実勢価格を補完的なデータとする方向を示した。
 この日の検討会では農水省提案に委員からはほとんど異論は出ず、むしろ「スポット取引はぜひとも継続すべき」、「買い手側からの申出取引には産地の指定までも入れることが想定される」など買い手からの意見があった。検討会は23日にとりまとめを行いその後、価格センターの運営委員会に議論を委ねる。

(2006.3.17)



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