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教育現場では食を考える『教材』に 第17回バケツ稲づくりコンテスト
 −JA全中 (2/18)

受賞者全員で記念撮影
受賞者全員で記念撮影

JA全中主催の「バケツ稲づくりコンテスト」の表彰式が2月18日、東京・虎ノ門パストラルで開催された。同コンテストは今年で17回目を迎え、次世代を担う子どもたちに豊かな感性を育み、学ぶ楽しさや達成感を持ってもらうと同時に、お米や稲作文化について理解を深めてもらうことを目的に行っている。応募総数2267点(個人2137点、団体130点)の中から1月に開かれた最終審査会で文部科学大臣賞、農林水産大臣賞など各賞が選定された。
 JA全中前澤常務は挨拶で、「学校現場ではこのコンテストが、単に稲作体験のみならず食の文化や歴史、環境問題などを考える“教材”として幅広く活用されていると聞いている。我々JAグループも食育・食農教育を通じて、子どもたちの心と身体の健康を支援していきたい」と、バケツ稲コンテストが全国の教育現場で食の文化や歴史の理解に役立つような取り組みとして実践されることを期待していると述べた。
 受賞者の中には昨年に続いてバケツ稲づくりにチャレンジした人や団体もいて、昨年と違う条件等で稲を育て収穫量を増やしたことを観察ノートに記録し考察を加えるなど、参加者のレベルが高くなっていることを伺わせる例も見られた。また、収穫したお米を自分で料理して食べた時の美味しさを書いた子どももいて、食べることへの興味は作ることから始まると思わせるノートもあった。
小幡準也君とお父さん
小幡準也君とお父さん
 個人・共同作業の部で親子で金賞を受けた奈良県・小幡隆さんは、「昨年は兄弟でバケツ稲に取り組んだ。今年は長男が中学生になったので二男(準也君・5年生)と私が育てました。日曜日など休みの日を使って作業を行い大変だったけれど、けっこう楽しめました。一番苦労したのは土づくりです。腐葉土や赤土、昨年使って残して置いた土などを混ぜて使った。田んぼで毎年お米を作るお百姓さんは、素晴らしいというのが今の実感です」と受賞の喜びを話した。
 会場の入り口には各賞受賞者の作品(写真や絵などを使った観察ノートなど)が展示され、参加者が熱心に見入っていた。
 今回、表彰されたのは以下の方々。

【個人の部】

 ▽文部科学大臣賞:加知瑞歩(岐阜県 4年生)
 ▽農林水産大臣賞:橋立和憲(新潟県 2年生)
 ▽JA全中会長賞:菅野美香(福島県 6年生)
 ▽お米・ごはん賞:向井秋穂(東京都 4年生)
 ▽小学校低学年の部金賞:田中渉(広島県 2年生)
 ▽小学校高学年の部金賞:村上裕一(香川県・4年生)
 ▽共同作業の部:小幡準也・隆(奈良県 5年生・父)

【団体の部】

 ▽文部科学大臣賞:大田市立湯里小学校5・6年生(島根県)
 ▽農林水産大臣賞:浜松市立北浜東小学校3年生(静岡県)
 ▽JA全中会長賞:さぬき市立長尾小学校6年生(香川県)
 ▽お米・ごはん賞:東大阪市立高井田西小学校5年生(大阪府)
 ▽小学校低学年の部金賞:千葉市立源小学校2年生(千葉県)
 ▽小学校高学年の部金賞:佐渡市立沢根小学校5年生(新潟県)
 ▽共同作業の部金賞:大田市立井田小学校3・4年生(島根県)
 ▽その他の部金賞:東京都立葛飾盲学校

(2006.2.22)


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