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国内産米麦の残留農薬 17年度の調査結果を発表 −農水省 (6/28)


 農水省は、国内産米穀と麦類について、産地出荷段階での農薬の残留の状況を把握し、農薬の適正使用の指導に活用して、安全性の確保をめざすため、毎年調査をおこなっている。平成17年度の結果を6月28日に発表した。
 米穀では、600点の試料について調査した結果、のべ139点の試料から定量限界以上の農薬が検出された。これらの139点の試料のうち、食品衛生法にもとづく残留農薬基準を超えるものは認められなかったものの、XMC(殺虫剤)について、農薬取締法にもとづく登録保留基準の0.2ppmを超える試料が1点(0.4ppm)あった。
 この調査は、食品衛生法にもとづくポジティブリスト制度施行前の調査結果であり、同法の対象外であったが、ポジティブリスト制度に照らし合わせれば、残留農薬基準(0.2ppm)を超える事例になる。
 この米穀について、生産段階での農薬の使用状況等を調査した結果、守るべき農薬の使用量を超えて使用した農薬使用基準違反が認められた。
 このため、農水省は、当該生産者に対しては、食用として出荷することのないよう要請し、当該米穀は食用として流通していない。
 麦類については、350点の試料(小麦282点、大麦・はだか麦68点)について調査をした結果、のべ10点の試料から定量限界以上の農薬が検出されたが、残留農薬および登録保留基準を超えるものは認められなかった。
 農水省は、18年度も引き続き残留農薬調査を実施する。
〔参考〕
残留農薬基準=食品衛生法にもとづいて厚生労働大臣が定める食品の規格のうち、食品中に残留する農薬の限度量のこと。
登録保留基準=農薬取締法にもとづいて環境大臣が定める農薬の登録を保留するかどうかの基準のうち、農薬の農作物における残留基準のこと。
農薬使用基準=農薬取締法
にもとづいて農水大臣と環境大臣が定める農薬の種類ごとに、その使用の時期と方法その他の事項について、農薬を使用する者が守るべき基準のこと。

(2006.7.3)

 

 

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