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18年産うんしゅうみかん 生産見込み量104万トン
マルチ栽培が増加 全果協、販売対策も決める


 全国果実生産出荷安定協議会(全果協)かんきつ部会(事務局:日本園芸農業協同組合連合会=日園連)がこのほどまとめた平成18年産みかんの7月1日現在の生産見込量は、104万トンとなっている。
 西日本を中心とした大雨などの影響で生理落果が多く、さらに産地では適正着果量の確保と高品質果実の生産に向けて摘果がおこなわれている。このため、生産見込み量は今後さらに下がる見込みで、この結果、果実の品質が向上すると期待されている。
 みかんの高品質果実の生産技術のひとつとして、全国でマルチ栽培(=用語解説)が推進されている。18年産のマルチ栽培計画面積は前年の約17%増で、特に極早生みかんは被覆面積の3割近くのシェアとなる見込み。早生、普通みかんも前年より大幅に増える見込みだ。
 全果協かんきつ部会は7月28日、18年産うんしゅうみかんの販売対策を次のとおり決めた。

〔出荷基準の遵守〕

▽高糖系、特殊栽培を除き3L以上、2S以下は市場に出荷しない。
▽品質基準に達するまで収穫しない。
▽品質基準を満たさない果実は徹底排除し、選果場でも受け入れない。
▽選果と品質管理を徹底し、腐敗果等の発生を防止する。

〔極早生・早生みかんの販売対策〕

▽出荷期にあたる9〜11月の出荷量は、確実に出荷計画の範囲内に抑える。
▽極早生みかんの出荷は原則として10月までとし、以降の出荷は糖度11度以上の果実に限定する。
▽早生みかんの出荷は、品質の確認をおこない、品質基準に達しない果実は出荷しない。11月の出荷日量の平準化を徹底する。

(用語解説)
みかんのマルチ栽培=みかんの樹が植わっている土の上に白いシーツを敷いて、雨を遮断し、樹にまわる水分を少なくして栄養が実にだけ行き渡るようにする。太陽光の反射も利用してまんべんなく色をつけ、糖度を上げるための栽培方法。

(2006.8.10)

 

 

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