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19年産米の概算金(内金)単価を決定 −JA全農とちぎ (8/30)


 JA全農とちぎは8月30日、県本部運営委員会を開催し、今年から内金方式に変更された平成19年産米の概算金単価を決定した。水稲うるちコシヒカリ、ミルキークイーンのJA米は1等60kg当たり9000円、一般米は8500円とする。JA米と一般米を区分したのは初めて。
 18年産米の1万2100円に対しJA米は3100 円、一般米は3600円引き下げる。ひとめぼれ、なすひかりのJA米は1等60kg当たり8200円、一般米は7700円とする。18年産米の1万1000円に対しJA米は2800 円、一般米は3300円引き下げる。あさひの夢のJA米は1等60kg当たり7700円、一般米は7200円とする。18年産米の1万250円に対しJA米は2550円、一般米は3050円引き下げる。
 もち米のヒメノモチ、モチミノリ他は1等60kg当たり5000円で、ヒメノモチは18年産米の1万500円に対し5500円の引き下げ、モチミノリ他は18年産米の9500円に対し4500円の引き下げとなる。
 醸造用米の五百万石は1等60kg当たり1万1500円で、18年産米の1万4300円に対し2800円の引き下げ、とちぎ酒米14は同9000円で、18年産米の1万1400円に対し2400円の引き下げ、その他の銘柄は同1万円で、18年産米の1万2800円に対し2800円の引き下げとなる。
 加工用米は1等60kg当たり4400円で、18年産米の6780円に対し2380円の引き下げとなる。
 水稲うるち、水稲もち米の等級間格差は1等に対して2等は▲1000円、3等は▲2000円。生産調整実施者以外の水稲うるち、水稲もち米はそれぞれの概算金単価から▲1600円。
 18年産米が大幅な過剰作付けで40万t以上の供給過剰となり、さらに今年の過剰作付の実態が不明であること、コメ価格センターの取引ルールが変更され、変動値幅制の導入で年間を通した販売価格を見通すことが困難なこと、売れ残りが発生し古米になった場合は値引きなどの古米処理費がかかるなど、米を巡る環境が大きく変わっているため、全農全国本部は19年産米の概算金の支払いの仕組みを内金方式とした。出荷時点での内金の水準を60kg当たり7000円とし、契約・販売状況の見通しがついた時点で各県が追加払いするもの。
 JA全農とちぎは、全農の決定額に極力加算することをめざして設定したもので、原則として追加払いはせず、出来秋からの積極的な販売対応と流通経費の圧縮などにより、最終精算での手取最大化の実現に取り組むとしている。
 また、JA全農とちぎは30日、18年産米の過剰米対策費は使わずに済むと判断し、最終精算時期を待たずに前倒しで60kg当たり500円を生産者に戻すことを決定した。総額は約11億円となる。

(2007.9.4)

 

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