農業協同組合新聞 JACOM
   
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メインバンクとして担い手に対する金融機能をさらに強化
第2回JAバンク担い手金融リーダー全国大会を開催 (1/22〜23日)


◆担い手金融リーダーを全国に1250名

挨拶する上野博史農林中金理事長
挨拶する上野博史農林中金理事長

 農林中央金庫は1月22〜23日東京・千代田区の都市センターホールで、全国のJAバンク担い手金融リーダー約200名を集め「第2回JAバンク担い手金融リーダー全国大会」を開催した。
 昨年開催された第24回JA全国大会で「担い手づくり」「担い手育成」などについてJAグループが一丸となって取組むことが決議された。JAバンクにおいても担い手をメインバンクとして支えるために、担い手から求められる金融機能を提供していくことにしている。
 そのために、全国のJA・信連・農林中金に約1250名の「JAバン担い手金融リーダー」(担い手金融リーダー)を設置し、担い手の負託に応える体制を構築し、円滑な資金対応、集落営農組織の立ち上げ、経営アドバイス、法人化支援などの農業経営支援といった、JAが担い手から求められる課題に、他部門と連携して積極的に対応していくことにしている。
 こうしたことを円滑・適切かつ迅速に実践していくために、担い手金融リーダーの日ごろからの問題意識の醸成とスキルアップのためにこの全国大会は開催される。昨年2月の「キックオフ大会」に次ぐ2回目の大会となる今回は「ステップアップ大会」と位置づけられ、講演や事例発表、グループ討議を通じて課題・問題の洗い出しを行うとともに、県域の実情に即した対応策を検討することで、担い手に対する金融機能をよりいっそう強化することを目的とした。
 
◆新しい時代のJAづくりの先駆者として

 主催者を代表して挨拶した上野博史農林中金理事長は、担い手金融リーダーが全国で1257名となったこと、20県で集落営農組織や農業法人を対象とした新資金が創設されるなど担い手への多様な支援体制が整備されてきていることを報告するとともに「地銀など他業態が積極的に農業分野に参入するなかで、引き続き重要な顧客基盤である農業ニーズに応え、JAバンクが一体となってより高度な金融サービスを提供していくためにも担い手金融リーダーの役割発揮が強く求められている」と語った。
 来賓として挨拶した中尾昭弘農水省政策評価審議官は、農政転換による担い手育成・支援を「千載一遇の好機ととらえ、(JAグループが)総力をあげて担い手への支援」をして欲しいと語った。
 同じく来賓として挨拶した向井地純一JA全中専務は「従来型の組織事業対応を変革し、担い手とJAとの新たな関係づくりが必要である。事業間連携による個別対応なくして事業の維持・存続は望めない」としたうえで「担い手金融リーダーが新しい時代のJAづくりの先駆者として挑戦することは時宜をえた取組みだ」と激励した。

金融がリードしないと農業は伸びない

 その後、「JAバンクに望むこと、期待すること」と題して、(有)六星生産組合(石川県白山市)の北村歩社長が基調講演を行った。このなかで北村氏は、農業金融はJAがやるべきだが、ハードルがいくつもあり「必要なときに必要な金を借りたいが、それが叶えられないなら、叶えられるところに行く」。「欲しいときに融資できるシステムを考えて欲しい」と語った。
 さらにJAバンクに望むこととして、銀行はよく訪ねて来るし、礼儀正しく農業への関心も高い。そして、販売先情報などを紹介してくれるが、JAは「銀行と比較しようもないほど来ない。来なければ情報を得られないし伝わらない」のだから、担い手金融リーダーが先頭にたって「現場に出向いて欲しい」と要望した。
 また、「担保だけでの貸付は限界にきている」のだから「業績など会社の中身をみて判断をして欲しい」。銀行は一定の枠内までは素早い判断で融資してくれるとも語った。
 そして、「上場できるような会社を育てることが、これからの農業にとって必要」であり、「金融がリードしないと農業は伸びない」と、JAバンクのバックアップに期待した。
 事例発表では、新潟県のJA十日町の須藤栄営農生活部川西営農生活センター係長が「農業生産組織法人化への取組み」について、佐子川昭夫茨城県信連金融統括部(JA農業担い手金融支援センター)副審査役が「JAバンク茨城の農業担い手金融強化への取組み」について報告した。

◆農業への支援で存在意義を

 そして、大迫健農林中金農林部長が「担い手に対するJAバンクの機能強化策」と題して基調報告を行った。このなかで大迫部長は、日本の農業と組合員基盤の変容や農業金融におけるJAバンクのシェアなどJAバンクを取り巻く状況について分析するとともに、アグリスーパー資金、JA農機ハウスローンなど新支援商品を解説。最後にさまざまな形の農協批判にふれ、それは「JAグループが存在する意義があるのか」という問題提起であり、改めて自分たちの存在意義を示すためには「本来の存在義務である農業への支援に絞り込んでいく必要がある」。そして「農業法人も含めて組合員のためにやっていく姿を示していくことが非常に重要になっていく」と、今後の活動の重要性を強調した。
 大会2日目は8つのテーマ別グループ討議を行い、担い手金融リーダーの役割について改めて認識を深めた。

(2007.1.24)

 

 

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