農業協同組合新聞 JACOM
   
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清浄性確認できれば防疫上の条件付して鶏卵・食鳥の出荷が可能に
高梁市の鶏卵は出荷を再開 家きん疾病小委員会 (1/31)


 農水省は1月31日夜、食料・農業・農村政策審議会消費・安全分科会家畜衛生部会第23回家きん疾病小委員会(家きん疾病小委)を開催した。
 委員会では、これまでの発生状況からみて、第1次清浄性確認検査で周辺農場での感染がない場合は、移動制限されている半径10kmの範囲を「搬出制限区域」とし、この区域内の鶏については「発生農場と疫学的に関連のある農場」を除いて、臨床的に異常がない、車両の消毒をするなど「防疫上の条件を付して食鳥処理場へ出荷して差し支えない」。また、鶏卵についても「防疫指針に基づく措置を確実に実施した上で出荷することは差し支えない」とした。
 これにより、宮崎県清武町の該当地域については、第2次清浄性確認検査が終了し感染が確認されていないので県から要望があり国が確認すれば「搬出制限区域」に切り替えることができる。日向市については2月1日からの第1次清浄性確認検査で問題がなければ来週にも「搬出制限区域」に切り替えることができる。
 鶏卵については、鶏肉に比べリスクが低いので「防疫指針に基づく措置を確実に実施した上で出荷することは差し支えない」(防疫指針の移動制限の例外を適用)とした。これを受けて岡山県の対策本部は1日午前零時をもって半径10km圏内の18養鶏場(約95万羽)で禁止していた卵の移動制限を解除。1日から出荷が再開された。
 また委員会では、発生の早期通報が徹底され、防疫指針にそった防疫措置も迅速に実施されている早期通報によって蔓延が防止されていることもあるが、清武町や高梁市の周辺農場や愛玩鳥飼養場所の検査成績からみて「ウイルスの農場内での感染は限定的」であるとした。
 感染経路究明については、渡り鳥によってウイルスが国内に侵入した「可能性も否定できない」ので、環境省と十分に連携をはかり調査をすすめることが必要だとした。
 今後については、早期通報の徹底を行うと同時に、各農場における発生予防措置について、よりきめ細かな指導が必要であるとし、農場・鶏舎の消毒薬の頻繁な交換、具体的な消毒方法防鳥ネットの張り方など、具体的な衛生対策について確認し指導を行うとした。

(2007.2.2)

 

 

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