農業協同組合新聞 JACOM
   
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組合員の商品事業への参加のあり方を改革
−東都生協総代会 (5/31)


 東都生協は5月31日に東京・日本青年館で第33回通常総代会を開催し、06年度活動・事業報告、07年度活動方針・事業計画、組合員の商品事業への参加のあり方などの議案を承認・決定した。
 総代会でもっとも活発に議論されたのは、30年余にわたって東都生協の商品事業の中核を担ってきた「仕入委員会」制度を廃止する「組合員の商品事業への参加のあり方」についてだった。これは「組合員が自らのいのちとくらしをまもるための商品づくりに、多くの組合員がさまざまなかたちで参加でき、声を反映できるようにするための、新制度と活動スタイルの改革提案」であり、この問題については、この4年間にわたって議論がされてきた。

◆仕入委員会を廃止し新たな制度・活動スタイルへ

 仕入委員会は、各地域から委員を選出することで、地域組合員の声を反映した民主的な決定がはかられるという趣旨から設けられ、商品選定など同生協の商品事業の中核を担ってきたが、「仕入委員が選出されないブロックが増えている」ことや「委員の固定化など、多様化する消費者・組合員ニーズに応えきれなくなってきている」など「制度趣旨が崩れてきている」ことが廃止の理由だという。
 新たな制度では、同生協の理念および組合員と合意された「商品政策・規準」にもとづいて、理事会の責任のもと、業務組織(商品部)が商品を決定することになる。ただし、組合員・理事・役職員で構成される「商品委員会」が、「組合員の声に応え、商品政策・規準にもとづく商品事業をすすめていくために、商品活動全体をとりまとめる役割」をもち、「提案商品について、商品政策・規準に照らして疑義が出た場合、商品委員会の過半数の賛同をもって商品部に差し戻すことができる」ことになっている。
 「商品政策・規準」は、「組合員に公開され、社会状況に応じて常に見直される」ことになっており、見直し作業は「商品政策検討会」(組合員・理事・職員・学識経験者で構成)で行われる。
 このほか、商品企画前に試食や意見交換などを行い、組合員の視点から意見をだす「新商品検討委員会」など、新たな活動も新制度には盛り込まれている。この制度はこの8月からスタートすることになっているが、それまでに必要な整備を行う。

◆組合員は増えたが1人当たり利用高は減少

 東都生協の06年度事業報告などによると、組合員数は04年3月の21万人強から07年3月の22万人強へ毎年増えてきているが、総供給高は同409億円強から381億円強へと毎年減少し続けている。組合員は増えたが、1人当たり利用高は減少しているということになる。
 いずれの生協でも共通する悩みだが、個配の伸展などによって、班活動が鈍化するなど組織活動が低迷。そのことで、仕入委員が固定化し、多様化する組合員ニーズに的確に応えれらないという問題が出てきた。さらに「商品提案しても仕入委員会での決定に1年近くかかり、その間に他社から同様な商品が売り出されてしまいシェアを奪われてしまう」(ある同生協取引業者)というように、商品決定の遅さなどが利用率の減少を招いたのではないかと想像される。
 この新制度によって、魅力ある「産直の東都」としてさらなる伸展ができるのか、食品スーパーや生協間の競合が激しい首都圏で、唯一事業連合に与しない単独生協としての東都生協はいま正念場にあるといえるのかもしれない。

◆庭野理事長を再任、宗村氏が副理事長に

 なお、総代会では役職員選挙も行われ、総代会後の理事会で、理事長に庭野吉成氏を再任。退任した矢野洋子副理事長の後任に宗村弘子氏(組合員常勤理事)を選任。専務理事に岩田孝和氏を再任した。

(2007.6.6)

 

 

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