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食料について認識を共有し国民的議論を狙う
−食料の未来を描く戦略会議 (7/17)


 食料について世界の情勢を正確に把握して国民に安定供給を行うための方策を議論する「食料の未来を描く戦略会議(座長:生源寺眞一東京大学大学院農学生命科学研究科長・農学部長)」の初会合が7月17日、首相官邸で開催された。この会議は、内閣に設置されている「食糧・農業・農村政策推進本部」が決定した『21世紀新農政2007』の中に位置づけられており、食料に関する認識を国民全体で共有するため、農林水産大臣が主催して開催する。
 赤城農相は、「人口増加、経済発展による穀物需要の増加、バイオエタノール需要の増加など、食料を取り巻く情勢が不安定ななか、今後も安定的に食料が確保できるのかということを国民的議論としなければならない」と、この会議の狙いを説明した。
 また、安倍首相は、「国民に安定的に食料を供給できる体制を構築することが安倍内閣の使命だ。そのためにはなにが必要か、議論を深めてほしい」と、国民的議論が盛り上がることへの期待を述べた。
 各委員からは、「自給率の低さと、食生活の乱れが関係あるのか気になる」、「もっとご飯を食べるような国民運動を作りだしたい」、「国産品と輸入品で、国内農業の棲み分けができている感じだが、固定化は好ましくない」、「自給率の低さを、どのようにアピールするか」など、自給率の低さを危惧する声や、食生活の乱れを指摘する意見が聞かれた。
 今後は月に1〜2回のペースで会合を開く。会議の成果については、終わりに『報告書』の形でまとめをするのではなく、会議途中でも適宜決まったテーマについて『提案』というような形で国民にメッセージを送りたいとしている。

(2007.7.18)

 

 

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