農水省がこのほど公表した「平成17年度農業・食料関連産業の経済計算」によると、農業・食料関連産業国内生産額は102.1兆円で、国内の全産業に占める比率は約１割を占め、わが国経済の中で一大産業分野を形成している。このうち農業生産額は9.7兆円で、農業・食料関連産業全体の9.5％に当たる。国内生産額は対前年度比0.9％減、農業生産額は同2.7％減だった。
「農業・食料関連産業の経済計算」は、食料供給に関係する各種産業（農・漁業、関連製造業、関連流通業など）の１年間の経済活動を明らかにするもの。
国内生産額が減った理由は、飲食店の売り上げ高は増加したものの、食品工業を含むその他の産業では生産額が減ったため。
農業生産額が減った理由は、価格が上昇した肉牛、肉豚など畜産部門の生産額が増加したものの、野菜、果実などの価格が下がり、農業生産額全体の６割を占める耕種部門で生産額が減少したため。
平成17年度の国内総生産（「国内生産額」から生産に要した財やサービスの費用に当たる「中間投入」を差し引いたもの）は48.2兆円。このうち農業総生産は4.8兆円で、１割を占めている。国内総生産は対前年度比2.7％減、農業総生産は同5.0％減だった。
また、平成17年度の農業投資（農業総固定資本形成）は、農業用建物、農機具への投資額が増加したが、土地改良投資などが減って、２兆6547億円（前年度対比5.4％減）となった。
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