農業協同組合新聞 JACOM
   
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地域ブランド化で地域の活性化を
食と水産農林業の地域ブランド協議会発起人会開催 −農水省
(10/2)


挨拶する澤雄二農林水産大臣政務官
挨拶する澤雄二
農林水産大臣政務官
 食と水産農林業の地域ブランド協議会発起人会が10月2日、農水省で開催された。
 関あじ・関さば(大分県)、夕張メロン(北海道)などのように、地域の特徴あるものや高品質なもの、地域の特性を活かして付加価値をつけたものなどの販売を通して、消費者の信頼を得、それによって地域の農林水産業や食品産業の競争力強化と地域活性化を果たそうという取り組みである地域ブランド化を推進するため、11月メドに協議会設立をめざし発起人会を立ち上げた。
 発起人会の冒頭、澤雄二農林水産大臣政務官は、「地域ブランド確立とは地域資源を活用することであり、地域の活性化につながるものだ。価格で勝負するのではなく、品質や高い付加価値で消費者の心を掴むような商品づくりが求められている。今後、協議会が設立され、それによって地域ブランド化への取り組みが進むことを期待する」と、地域ブランド化を進めることが、農林水産業や農山漁村の活性化につながるとの期待を述べた。
 発起人会会長に、上原征彦明治大学大学院グローバルビジネス研究科教授が選任された。発起人会では今後地域ブランドの取り組みを積極的に進めることを盛り込んだ設立趣意書、会の活動・会員・役員、事務局を農水省大臣官房企画評価課知的財産戦略チームに置くことなどを定めた規約が承認された。
 各委員からは、「地域ブランド化には地元が一丸となって取り組み、継続的に係わる人材が必要」、「第三者の専門家の視点・能力が必要」、「生産者と消費者はブランドを通じて向かい合い、より良いものを創り出す努力が求められている」など、生産者と消費者の連携を訴える声が多く聞けた。発起人会は今後、個人や団体に参加を呼びかけ、多くの個人・団体の賛同を得て、協議会をスタートさせたいとしている。
 特色ある地域づくりの一環として、地域の特産品等を他地域のものと差別化するための地域ブランド作りを支援するため、地域名と商品名からなる商標を早い段階で商標登録できるよう、18年4月から「地域団体商標制度」がスタートした。それを契機に地域ブランド化の取り組みが広がっており、協議会設立によってその流れが加速しそうだ。
 発起人会名簿は以下の通り。
【個人】
▽新井寿光(知財評論家、元特許庁長官)
▽荒蒔康一郎(キリンホールディングス(株)代表取締役会長、日本経済団体連合会農政問題委員会共同委員長)
▽上原征彦
▽大木美智子(消費科学連合会会長)
▽金子和夫((株)日本総合研究所総合研究部門新社会システム創成クラスター上席主任研究員)
▽澁澤栄(東京農工大学大学院教授)
▽土肥一史(一橋大学大学院国際企業戦略科教授)
▽林良博(東京大学大学院農学生命科学研究科教授、食糧・農業・農村政策審議会会長)
【団体】
▽(財)魚価安定基金
▽(財)食品産業センター
▽JA全農
▽(社)全国木材組合連合会
▽(社)農林水産先端技術産業振興センター

(2007.10.4)

 

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