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来年2月に起工式、全農のエタノールプラント
(12/18)


 原料イネの生産からエタノール製造、3%混合ガソリンの販売まで一貫した事業の確立をめざしJA全農と新潟県下JAが取り組む「バイオ燃料地域利用モデル実証事業」で、JA全農はエタノールプラントの起工式を20年2月25日に行うことを12月18日公表した。 プラントは新潟県下で生産された原料イネからバイオエタノールを製造するものでコープケミカル新潟工場内に建設される。着工は来年2月末で12月に完成、21年1月に試運転を開始し21年度末までに本格稼働を開始する予定。
 年間のエタノール製造量は1000キロリットルが目標。全農新潟石油基地でエタノール3%混合ガソリンを製造し県下のJA−SSで販売する方針だ。
 1000キロリットルのエタノールを製造するためには原料イネの作付け面積は約300haが必要だという。19年産ではJAにいがた南蒲管内で26ha、JAえちご上越管内で11haの計37haとなった。プラントの本格稼働をにらみ20年産では大幅な作付け増をめざす。
 栽培品種はインディカ系の「北陸193号」。18年度では10aあたり880kgの収量を上げ超多収米を実証したが、全農のまとめでは19年度は同602kgと大幅に下回ったという。原因は収量増を実現するために導入したインディカ種の形質は寒さに弱く、7月中・下旬の低温で穂実の成長が例年通り進まなかったため。
 このため現在、新潟県に関係機関で設置された「イネ原料バイオエタノール地域協議会」の原料イネ栽培マニュアル作成検討会で、対応策も含めたJA・生産者向け栽培マニュアルを作成している。また、低温耐性をもつ原料イネの品種追加についても関係機関と協議を行っているという。

(2007.12.19)

 

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