農業協同組合新聞 JACOM
   
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国産政府米6月から試行販売〜19、17年産米を隔週5000トンづつ
−農水省 (5/27)


挨拶をする裄V会長
挨拶をする裄V会長

 農水省は、平成19年10月29日に農政改革三対策緊急本部で政府米34万tの買い入れなど米緊急対策を決定したことを受けて、11月以降の国産政府米の入札販売を中止していたが、5月27日、販売を再開すると発表し、6月9日に行う一般競争入札に関する公告を行った。今後、隔週に入札を実施する。ただ、通常の販売ではなく、試行的なものとしている。
 農水省は、政府米の販売を再開する理由を次のように説明している。
 昨年の出来秋以降、集荷業者団体などと販売業者との契約締結が例年になく早いペースですすんだため、米穀価格形成センターへの上場が年明け以降はほぼ終了し、センター価格で需給動向を判断するすべがなくなっている。販売業者からは一部銘柄について、不足感が表明されていた。また、卸売業者間の取引である日本コメ市場の入札では、価格が上昇している、などだ。
 販売するのは、平成17年産と19年産。農水省は毎年ある程度の政府米を販売して備蓄米の年産を更新していくことにしており、手持ち在庫では一番古い17年産とした。さらに米の需給動向を的確に把握するため、新米の19年産を販売することにしたもので、特例的な措置だとしている。
  政府米の販売により国内の需給や価格に悪影響が出た場合には、中止を含めその後の取り扱いを検討する。農水省食糧部は「消費者の米の消費減や流通価格の急落の場合」としている。都内の卸売業者は「需給への影響は、契約分の引き取りが遅れたり、出回りの潤沢感から米の消費が減少した場合。価格への影響は、販売対象産地銘柄のコメ価格センターでのこれまでの取引で既に決定している19年産指標価格を下回る場合などが考えられる」と話している。販売期間については、農水省は「状況をみながら判断する」としている。
  販売対象銘柄と数量は、当面は各回ごとに19年産米は7銘柄で、1銘柄ごとに700t(全体で5000t程度)、17年産米は21銘柄で、1銘柄ごとに250t(全体で5000t程度)の予定で、状況を見ながら見直す。不落札となった場合は、その入札回での当該銘柄の再度入札や不落随意契約は行わない。入札販売単位は、1業者1銘柄あたりの応札は最少10tから10t単位で最高100tまで。産地在姿販売のため、引き取り運賃は落札者の自己負担となる。
  販売する19年産米の産地銘柄は、次の通り(いずれも1等)。
▽青森・つがるロマン▽宮城・ひとめぼれ▽秋田・あきたこまち▽山形・はえぬき▽栃木・コシヒカリ▽新潟・コシヒカリ(一般)▽富山・コシヒカリ

(2008.5.30)

 

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