農業協同組合新聞 JACOM
   
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台風11号、14号の農作物被害は約202億円
−農水省統計部 (11/29)

 農水省統計部は、農作物に重大な災害が発生している場合に実施している「被害応急調査」の結果を11月29日公表した。
 これによると、今年7〜9月に発生した被害見込金額の総額が10億円以上の災害は台風11号と14号でその内訳は以下のようになっている。
 8月20日に発生し、25日に静岡県御前崎の南海上、26日に神奈川県三浦半島を通過し千葉市付近に上陸後、茨城県沖の太平洋に抜けた台風11号の農作物被害見込総額は13億9000万円、被害面積1万6700ヘクタール。作物別の被害見込金額では水陸稲が全体の83%を占め11億5000万円(被害面積1万4100ヘクタール、次いで野菜、果樹がそれぞれ1億円となっている。都道府県別には千葉県がもっとも大きく10億3000万円(被害総額の74%)、次いで茨城県の2億1000万円(同15%)となっている。
 8月29日に発生し大型で強い勢力を保ちながら九州南西海上を進み、9月6日に長崎県諫早市に上陸し、北九州市付近から日本海へ抜け、7日に北海道渡島に再上陸した台風14号の農作物被害見込金額は188億円(被害面積34万4300ヘクタール)。作物別被害見込金額は、水陸稲が被害総額の56%にあたる105億円(被害面積22万8900ヘクタール)ともっとも大きく、次いで野菜が29億4000万円、果樹26億6000万円となっている。都道府県別では、熊本県の被害がもっとも大きく28億4000万円(被害総額の15%)、次いで宮崎県の24億1000万円、佐賀県の16億円、大分県の15億4000万円、鹿児島県の15億1000万円、福岡県の15億円となっている。
 ちなみに平成10年以降でもっとも台風被害が大きかったのは、16年8月17日〜9月8日にかけての台風15、16、18号によるもので1286億円(被害面積91万1700ヘクタール)となっている。

(2005.12.6)


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