農業協同組合新聞 JACOM
   
農政.農協ニュース
意欲ある農業者すべてを対象に
−JA、自治体、生協トップの意識調査  (2/17)

  (社)農業開発研修センター(会長理事・藤谷築次京大名誉教授)はJA、自治体、地域生協のトップ層を対象にした新基本計画への考え方などについての意識調査結果を2月17日に公表した。
 農政改革の方向として打ち出されている施策の対象を経営規模などで絞り込むことについては、「農業に意欲を持っている者は誰でも施策の対象とすべき。区分けするのはおかしい」との回答がJAトップ層で77.5%、市町村で66.3%、生協で79.4%と全体の3分の2以上のトップ層が選別政策に反対していることが分かった。
 一方、「海外との競争を考えたら今こそ思いきって施策の対象を絞るべき」との回答は、JAで4.9%、市町村で9.5%、生協で2.9%にとどまった。また、「農家がここまで分化した実態ではやむを得ない」との回答も全体で20%程度あるが、同センターによるとそれらの回答者の多くは、他方で「意欲あるものは誰であっても対象にすべき」にも回答しており、選別政策には基本的には反対の意向がみられるという。
 同センターは、農政の焦点である施策対象の絞り込みについて、現場では快く受けとめられておらず何らかの修正が必要だと指摘している。

■コスト削減に限界感も

 調査では、国産農産物の価格についてどの程度であれば生産者と消費者が折りあえるのかを探る質問もしている。
 一般野菜を念頭に聞いたところ、生協は輸入農産物の「3割高ならやむを得ない」が58.8%ともっとも多かった。一方、JAでは「3割高なら受け入れてほしい」は37.3%、「5割高なら受け入れてほしい」が36.3%で、生産者サイドは「5割高程度は受け入れてほしい」との意向が70%以上ということになる。
 しかし、生協側の「5割高ならやむを得ない」は17.6%。この結果から同センターは両者のギャップは2割だとして、国内農業について消費者が理解を深め、農業者がコスト削減の努力をすれば両者は折り合っていける可能性を示したと分析している。
 ただし、中核的農業地域のJAでは、輸入農産物の2〜3倍の価格でも受け入れてほしいとする意向が3割あったことから、コスト削減にも限界がある農業現場の厳しさも反映しているとしている。
 このほか、「地産地消運動」、「食育運動」にはJA、生協とも過半数を超える強い期待があった。こうした運動で国民合意の農政の基礎づくりができるのではないかと同センターは指摘している。

(2005.2.21)



社団法人 農協協会
 
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3-1-15 藤野ビル Tel. 03-3639-1121 Fax. 03-3639-1120 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。