農業協同組合新聞 JACOM
   
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不祥事一掃を誓い意思結集大会開催
役員、全国・県本部・協同会社幹部職員結集
−JA全農 (5/29)

「今日を再生の出発点にしょう」と挨拶する種市一正会長
「今日を再生の出発点にしよう」と挨拶する種市一正会長
 JA全農はこの間の一連の不祥事による危機的状況を断ち切り、現状を打ち破り前進するため、5月29日、「信頼回復・全農グループ意思結集大会」をJAホール(東京・大手町)で開催した。大会は、秋田県本部の不正コメ取引問題など一連の不祥事により、JA全農を中心とした全農グループが消費者・国民のみならず組合員・農家からも強い批判にさらされており、その信頼回復を図ることを目的に、役職員自らが行動で示そうという声を具体化するものとして開かれた。当日は、役員はじめ、全国本部、県本部、全農協同会社の幹部職員約420名が集まった。
  種市一正会長はあいさつで「この間、全農は不祥事により消費者・国民からの批判にさらされている。信頼を回復するためには一刻の猶予もなりません。我々の後ろには組合員・農家がいる。今、農業の環境が大きく変わり、グローバル化が進み、価格的には苦しいところに追い込まれている。しかし、国民の8割以上は国産農産物を望んでいる。そこに活路を見出し、消費者に安全で安心な農産物を届けるという本来の仕事に取り組まなければならない」と語り、参加者は、各職場のリーダーだとし「リーダーはビジョンを持たなければならない。ビジョンを持って仕事を。失われた信頼の回復に努めてほしい。多くの諸先輩が築いてきた全農の歴史を皆さんが共有し、今日を再生の出発点にしたいと思う」と強調した。種市会長は大会前、朝5時から、軽トラックに乗って田んぼを見回った。田んぼに手を入れ水の感触を確かめながら、今年の実りはどうなるかを思ったという。「農民の気持ちとはそういうもので、不祥事によって消費者のみならず組合員・農家の信頼を裏切ることは、絶対にあってはならないことだ」と語った。
大会決議を宣言する田林聰理事長
会決議を宣言する
田林聰理事長
  続いて、小原實日本ミルクコミュニティ(株)取締役社長、永田訓祥福岡県本部長、神出元一事業改革・システム推進部長の三氏が、不祥事一掃に向けた決意表明を行った。また、これまでどのようにして危機的状況を克服したのかなど具体的な経験談も語られた。
 最後に参加者全員が起立し、田林理事長の発声に続いて大会決議を唱和、不祥事一掃の決意を改めて誓った。会場にはテレビカメラも何台か回っており、関心の高さが伺えた。

【大会決議】
大会決議を唱和する参加者
大会決議を唱和する参加者
1.全農グループの役職員が一丸となってこの危機的状況を打破し、生産者・消費者など広く国民の信頼を取り戻そう。
2.職場の一人一人が強い自覚を持ち、誠実な行動に務めよう。
3.職場で対話を深め、全農グループが一体となった、風通しの良い職場をつくろう。

(2005.5.30)



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