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牛肉偽装事件で職員を処分 −農水省 (6/9)

 BSE発生にともなって農水省が実施した牛肉在庫緊急保管対策事業で当時の担当職員が業界団体関係者らから飲食などの接待を受けていたのは、国家公務員倫理規程違反する行為だとして6月9日同省は関係者の処分を発表した。
 調査では、元畜産局食肉調整官(現畜産環境対策室長)と元食肉鶏卵課課長補佐(現首席競馬監督官)、同元課長補佐(現農林水産技術会議事務局研究開発課課長補佐)の3名が、平成13年10月に全国食肉事業協同組合連合会の会長や偽装事件で先に実刑判決となった全国同和食肉事業連合会の浅田満専務らから銀座の料理店で1人あたり2万4000円の接待を受けたことが判明した。費用は全肉連の負担。
 この会合は当時、緊急保管対策事業の実施にあたり全肉連と全同連が打ち合わせのために開き担当職員の出席を依頼したもので、元畜産部長が業界の協力を要請するために3人に出席を指示したという。
 また、その後、牛肉の買い上げ保管対象団体の会員外業者から課長補佐に執拗に買い上げ要請があった際、上司の元食肉調整官は部下が対応に困っていることから全同連の浅田専務に電話で買い上げを依頼した。事業対象牛肉の買い上げのみを依頼したとするが、農水省は結果的に浅田専務の対象外の牛肉買い上げにつながった不注意があったとする。
 こうした事実が国家公務員倫理規程に違反するとして元食肉調整官に月額10分の1減2ヵ月。2人の元課長補佐を訓告とした。元畜産部長は退職しているが、退職時月給の10分の1、2ヵ月分を自主返納する。
 また、監督責任があるとして元畜産局長の小林官房長と元食肉鶏卵課長の宮坂審議官を訓告処分とした。

(2005.6.15)


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