農業協同組合新聞 JACOM
   
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=JAグループ= 担い手に受託組織も
基本計画の具体化で「考え方」組織討議へ (8/3)


 JA全中は7月29日の理事会で、新たな経営所得安定対策の対象となる担い手の絞り込みは、自給率向上どころか農業崩壊につながりかねないとする「JAグループの基本的考え方」案をまとめた。
 具体的には、対象作物の出荷名義と口座を一元化している受託組織や、集落営農などを施策の対象にすること、などを挙げた。
 これまでの議論で各県から出た「麦・大豆作は受託組織が実質的な担い手であり、これが対象外となればコメの生産調整が崩れる」などの意見を集約した提起だ。「コメの一元化は非常に困難だ。コメを含めた経理一元化を対象の要件にするのは実態にそぐわない」などの意見もあった。
 8月中に「考え方」案を組織討議し、9月2日の理事会で政策提案を決める。案の骨格は政府の基本計画に対応して(1)担い手基準(2)コメ政策(3)環境保全(4)財源確保の4点。
 農水省は経営所得安定対策として、品目横断的な日本型直接支払いの対象となる担い手の基準を今秋にも決める方向だ。
 JAグループは、これが将来方向を左右する最大のポイントであるとして、経営実体を有する営農組織づくりといった地域の取り組みに即した担い手基準にすることを主張した。
 また経営規模要件を設ける場合は、現行の担い手経営安定対策の面積要件を、新たな対策の目標に位置づけるようにとも提案した。
 各県からの意見には▽規模要件を現行の対策よりも下げる必要があり、さらに高くしては政策とならない▽野菜や果樹との複合経営地帯では、面積要件に満たなくても担い手とするよう収入基準の設定などが必要▽農作業受委託が進んでいるが、利用権設定は困難。受託面積も経営規模に含めるべきだ、などがあった。
 一方、日本型直接支払いの考え方では、農水省が数量支払いの対象を担い手に限定しているのに対し、全生産販売者に交付する仕組みが必要と主張した。
 限定すれば、とくに転作の麦・大豆生産とコメの計画生産に支障を来す恐れがあるためだ。意見では「面積支払いと数量支払いの合計は、現行生産者手取り水準以上の確保を前提にすべきだ」などがあった。
 担い手の所得安定を確保する経営所得安定対策については、米価の下落傾向の中で、手取り水準を安定化するなど加入メリットのある仕組みが必要とした。
 現行の品目別ナラシ対策(収入変動の緩和対策)を担い手の経営単位に組み替えるだけではメリットの希薄化も想定されるからだ。
 平成19年産以降のコメ政策については、現行の稲作所得基盤確保対策が持つ需給調整機能を、計画生産の実施メリットとして維持強化し、産地づくり対策と一体的な活用をはかる仕組みとする必要性を挙げた。
 このほか環境直接支払いや予算対策などについての考え方も示した。

(2005.8.3)


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