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8年ぶりに技術シンポを再開 −JA全農畜産生産部 (11/24)

挨拶する室屋部長
挨拶する室屋部長
 JA全農畜産生産部は11月24日〜25日の2日間、品川イーストワンタワー(JR品川駅東口)で「全農畜産技術シンポジウム2005」を開催した。全農関係者、関連会社などから約130名が参加した。
 技術シンポジウムは以前『農業畜産技術経営研究会』の名称で、茨城県つくば市で1997年まで22回行っていた。その後中断していたが、2000年にBSE、鳥インフルエンザが発生して家畜の重大な疾病が表面化するなど、食品に対する消費者の見方が大きく変わったことから、対応を真剣に考えるべきだとして、今年8年ぶりに再開することにした。
 シンポジウムは、全農の2つの研究所(飼料畜産中央研究所、家畜衛生研究所)と営農・技術センターが研究成果、トピックスを報告し、参加者で協議して今後の仕事に生かすと同時に、豚と鶏の疾病について、研究者から情勢報告してもらい現状認識を深めることを目的とした。
 室屋光彦畜産生産部長は、「日頃、各研究機関の研究成果を知らせることに努めているが、発信する側と受け取る側のギャップを埋めるため、研究に携わっている人の生の声を聞いて欲しい。『安心・安全』をキーワードに食品を考える場合、疾病に対する認識や対処の仕方が極めて大切。今後ますます輸入農産物との競合が厳しくなるなか、コスト削減も必要だが、国産の農産物に『安心・安全』という付加価値をいかに付けるかが問われている」と挨拶し、JAグループ全体で同じ方向をめざし進んでいけるシンポジウムにしたいと述べた。
 その後、▽「全農飼畜中研の研究開発の取り組みと研究成果」:井坂正勝全農飼料畜産中央研究所長、▽「養豚用新人工乳の開発経過と供給後の評価について」:野口剛同研究開発部養豚グループリーダー、▽「新規牛代用乳の開発経過と新製品の供給について」:深町啓次同研究開発部養牛グループリーダーなどの研究成果が発表された。
 また、25日は末吉益雄宮崎大学獣医学科家畜衛生学講座助教授が、「南九州における豚浮腫病について及び第2回アジア養豚獣医学会に参加して」について、山口成夫(独)動物衛生研究所感染病研究部部長が、「東南アジアにおける鳥インフルエンザの最新状況」について講演した。
(2005.12.1)


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