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営農対策など強化 経営改革も重点に 全農が17年度事業計画原案

 JA全農は取扱高5兆6768億円の平成17年度事業計画原案を2月4日決めた。前年度計画を約3608億円下回る規模となったのは、コメをはじめとする農畜産物価格と、生活用を含む資材需要の低迷などを見込んだためだ。また低コスト生産資材の取り扱い拡大や、鶏卵事業の会社化による外出しなども織り込んだ。前年度計画が高かった対比で取扱高減少が目立つ面も挙げられる。
 問題となっている輸入農畜産物の取り扱いは、国産と競合しないようにガイドラインをつくり、取引を限定するという方針を改めて明確にした。
 また経営改革を重点とし、全農改革委員会(会長の諮問機関)の答申を踏まえ、統治と執行体制、監査などの改革案をつくり、実行する。さらに36都府県本部からなる全農の構造改革を進める具体策をつくる。
 方針の柱は、(1)営農対策の強化(2)販売力の強化(3)生産コスト削減(4)JA経済事業改革の支援(5)経営改革、となっている。
 事業別の取扱計画は、米穀が前年度比2555億円減の1兆974億円、畜産が504億円減の1兆2375億円、園芸販売が199億円減の1兆2583億円、営農・生産資材が371億円減の9014億円を見込んだ。
 収支計画は、事業総利益が1351億円で前年度計画を35億円下回った。このため人件費抑制などで事業管理費を削減、1331億円とし、差し引き事業利益を20億円、経常利益を100億円とした。税引き後の当期利益は70億円とし、17年度までの3カ年計画と同額の黒字を計画した。

◆コメ集荷シェア回復へ 各事業で競争力を強化

 原案は事業別の行動計画を示した。米穀事業では、集荷目標46%を掲げ、シェア回復に取り組む。16年度見込みは45%、15年度は40%だった。またJAグループのコメ取扱数量は前年より1万トン多い403万トンを目標とした。
 JAグループが取り扱うコメの中核をJA米と位置づけ、今年産は昨年産より22万トン多い200万トンの販売を目指す。併せて履歴情報がトレースできる全農安心システム米は昨年産より1万5000トン多い5万トンが目標だ。
 JAグループ米穀卸(37卸)の競争力強化では、パールライスの取り扱いシェアを3%伸ばし、30%を目指す。また「全農ぴゅあ弁当」は12万食が目標。コメ輸出にも力を入れる。
 園芸農産事業では、直販を強化する。生協との連携では安全安心を軸に商品開発や、共同購入の小分けセット事業の拡大を進める。
 業務・加工用途向けでは契約産地と、産地のリレー化を広げる。惣菜などの商品開発にも取り組む。
 全農安心システムの導入産地(青果物)は現在見込みの28から累計30に拡大。取扱金額は12億円から15億円に増やす計画だ。
 営農・生産資材事業では、農家配送拠点を現在見込みの115拠点から145拠点に増やす。また▽アラジンなどの輸入肥料やBB肥料▽JAグループ開発農薬▽段ボール▽HELP農機など、低コスト資材の普及目標をそれぞれ掲げた。
 担い手対応の強化や、大規模農家・農業法人との取引拡大目標も挙げた。
 環境にやさしい農業を普及するための資材取り扱いの拡大目標も目立つ。
 畜産・酪農事業ではBSE対策の徹底などが重点。ハイコープSPF肉豚の生産は100万頭の大台乗せが目標。牛肉トレーサビリティ対象産地の拡大や、配合飼料取り扱いシエアを高める目標などがある。
 酪農では海外乳製品に対抗できるフレッシュな液状乳製品の販売を拡大する。
 畜産環境対策施設を恒久処理施設に切り替える施策ではコンサルタント活動を強化し、助成事業の活用などを進める。
 また鶏卵事業では新会社を設立して直販機能や商品企画力を高める。
 生活関連事業では黒字SS(給油所)の割合を現在見込みの60%から70%に引き上げる計画。Aコープは収支改善店舗を370(累計)から400店舗に増やす目標などがある。

(2005.2.8)


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