農業協同組合新聞 JACOM
   
松木 三男
全国農薬協同組合 理事長
各界から新年のご挨拶
国内農業に明るい兆し期待 業界受発注業務の合理化も

松木 三男氏
新シンボルマーク

 明けましておめでとうございます。
 各種農業施策が展開されるなかで、農薬流通業界には流通並びに利用の合理化をもって、農業生産資材費低減が強く求められています。
 私どもは、農薬の大型規格品を推進するとともに、有効期限切れ品の削減・保管、輸送コストの低減などに努めているところであります。
 18年5月に施行されたポジティブリスト制度につきましては、農業生産現場に近い私どもの責任は極めて大きいものと認識し、安全協会員が中心となって、ポジティブリスト制度の周知徹底と懸念されたドリフト低減技術情報の伝達などに努めてまいりました。
 幸い大きな混乱もなく推移できたことは幸いであったと考えます。
 しかし、残留基準の厳しい一律基準に規定されている剤の残留基準値設定の早期設定を希望するところであります。
 当組合の運営につきましては、行政並びに関係団体・関係企業のご指導、ご支援をいただき共同購買事業をはじめとし、各種事業は順調に推移いたしてまいりました。
 なかでも、農薬安全推進運動の一環として、農薬工業会との共催による農薬ゼミナールの開催は、消費者にの農薬の正しい理解を得るためには極めて有効であると考えます。
 また、農薬ガイドブックの発刊は、農薬適正使用遵守が強く求められている現在、貴重な手引き書として活用され好評を頂いております。さらに内容の充実を図り、08年版を昨年12月に発刊いたしましたのでご活用ください。
 昨年、新たな取組みとして業界の受発注業務の合理化並びに効率化を目指し、メーカー各社並びに組合員各位の協力を得て「全農薬受発注システム」の構築に取組み、昨年10月に完成し稼働いたしました。利用メーカー並びに組合員の増加により、システム機能が充実いたしてまいりました。
 しかし、さらに業界受発注業務の合理化並びに効率化を図るためには、システム利用者の拡大が喫緊の課題と考えます。
 この度、組合設立以来42年間の永きに亘り、慣れ親しんだシンボルマークですが、時代とマーケット環境に即し、メッセージ力のある新シンボルマークに改めました。新シンボルマークの意味するところは、畑の畝と大地を表し、二つのハートは生産者と消費者との信頼を築く安全・安心を示した農産物のシンボルといたしました。
 国内景気は好況に推移いたしておりますが、農業分野は好況より取り残され苦難の時代であります。しかし世界の農業は、人口増加による食糧確保並びにバイオ燃料関連作物の増産などにより活況と言われています。国内農業にも、明るい兆しを感じる日を期待する次第であります。

(2008.1.4)


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