農業協同組合新聞 JACOM
   
大内 脩吉
日本農薬株式会社 代表取締役社長
各界から新年のご挨拶
現状を正しく認識し、将来に備える

大内 脩吉氏

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 拡大基調の日本経済にあって、国内農業が置かれている状況は更に厳しさを増しており、食料自給率の低下、食の安全・安心の確保の問題、それに米価の値下げ、飼料・燃料価格の高騰も加わり、日本農業の危機さえ感じられる状態です。
 国内農薬業界もその影響を受け、昨年度は3193億円となり、ピーク時からは約1000億円も市場は縮小し、需要減少に歯止めが掛からない情勢にあります。
 また規制強化、過剰流通在庫、流通の経営悪化等により、農薬企業各社の生き残りをかけた競争が激しさを増しています。
 このような状況下、当社は昨年度「事業競争力の強化」と「収益力の拡大継続」を目指す中期経営計画「日農ステップフォワードプラン2009」の初年度として、守りから攻めの経営に方針を転換しました。その結果、連結および個別ともに増収・増益となり、増配もでき、長年に亘る努力の一つ一つが、成果として現れたものと思っております。
 世界の農業はバイオ燃料対応で拡大が予想されますが、当社の屋台骨の国内農薬事業が立脚する日本の農業、農薬市場の現況、将来をよく認識、理解し、当社と当社が置かれている状況にズレは無いかを今一度確認し、現状に甘んじることなく、足許をしっかりと固める必要があります。
 当社の中計2年目となる2008年は、将来に備え経営体質を強化するために必要な種々の戦略的施策を打つ計画を立てており、それらの施策を将来の成長と発展に結び付けられるかがKeyとなる、重要な年です。中期経営計画を確実に達成し、当社将来へのコミットメントをしっかりと示していきたいと思います。
 今年は当社にとって創立80周年という節目の年となります。昭和3年創立以来、株主の皆様、関係先の皆様などのご協力、ご支援があり、また諸先輩方のご尽力により当社の今日があり、その歴史を刻んでいる事を忘れてはなりません。そして当社の更なる発展には「信頼」を積み重ねていくことが必要です。
 もう一度創業の原点・初心に返り、80周年を迎えるに相応しいしっかりとした基盤を築き、日本農薬の将来の道を築いて行きたいと思います。
 会社が、そして皆さん一人一人の真価が問われる1年でもあり、心して臨みたいと思います。

(2008.1.4)


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