農業協同組合新聞 JACOM
 
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コラム
消費者の目

作るだけから「使い方」の提案へ


 日曜日の朝、めずらしく5時に目が覚めました。いつもならば車で10分ほど離れたところに借りている家庭菜園に直行し、午前中いっぱいを過ごすところですが、あいにくの空模様だったので取りあえず近くのコンビニへ行ってみました。するとレジの横あたりに銀行のATM(自動現金引出し)があるではありませんか。コンビニでお金が引き出せるようになるとは、なんて便利な世の中になったものでしょう。平日であれば24時間お金を引き出すことができるそうです。これならば「お金のおろし忘れ」という言葉自体がなくなってしまいそうです。
 便利といえばファミリーレストランに代表される外食産業が元気です。お腹がすいたので、あるファミリーレストランに入ったのですが、朝食メニューの安くて充実していることにはびっくりしました。卵2個分のオムレツ、ベーコン1枚、ソーセージ1本、厚切りパンのトースト、オレンジジュース、コーヒー。さらには、野菜サラダまで。このサラダには色とりどりのレタスが使われており、緑の濃いのやら薄いのやら、紫色のやら、端がちりめん状に縮れたのやら、見た目にも量的にも満足できる一品でした。野菜の消費量が落ちている中で、レタスの需要は上がっているのですが、このサラダを見ればうなずけます。
 これは私の個人的な感覚ですが、レタスの需要を伸ばした功労者はシーザーサラダではないでしょうか。これはレタスとチーズとドレッシングだけのシンプルなサラダですが、とても人気があります。私も家族もこのサラダが大好きで、外食するときにはよく注文します。
 しかし、一方で日本人1人当たりの野菜の摂取量は減りつづけ、ついに欧米に負い越されました。これは、若い世代には煮たり焼いたり炒めたりという調理方法よりサラダなど生食が好まれるようになっていることと無縁ではありません。
 野菜をはじめとする農作物は素材産業です。素材産業であるということは、その素材の使い方の提案が不可欠です。つまり、野菜需要の掘り起こしのためには、新しい野菜料理の提案がなされなければなりません。人に一生があるように、商品にも生まれてから死んでゆくサイクルがあります。
 これをマーケティングの言葉でプロダクト・ライフ・サイクルといいますが、商品の寿命は新しい使い方を発見することで伸ばすことができるのです。これからの農家は、農作物を出荷して終わりではなく、その作物の使い方を提案しながら、自ら農作物の需要を作り出していけるようにならなければならないと思います。
 そのためには、積極的に外に出て消費者の暮らしぶりや考え方を知ることが大切ではないでしょうか。消費者は何か新しいものを常に求めていますが、自らは何を求めているかに気がついていないものです。こちらから働きかけることが、チャンスをものにする秘訣ではないでしょうか。(花ちゃん) (2003.10.1)

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