農業協同組合新聞 JACOM
   


《新刊紹介》 (株)すばる舎

『子どもの「おいしい!」を育てる
―大切にしたい親子の食卓』

浜美枝 著
定価:1470円(税込)
tel:03(3981)0767
発行日:2007年11月30日
評者:岡本末三 本紙論説委員
『子どもの「おいしい!」を育てる―大切にしたい親子の食卓』 浜美枝 著

 このところ「食」の最前線が大ゆれにゆれている。その主役は老舗や歴史的な大手食品メーカーであったり、中国からの輸入品だが、一般消費者は、口当たりのよさにつられてどんどん消費してきた。まだ被害者は出ていないが、中国産ぎょうざは生協ルートで輸入、販売されているとあって一般の消費者はとびついていた。
 これらの加工食品や輸入品は手軽で口当たりがよいとあって消費者に引っ張りだこ。それが毒性の強い農薬入りと判明し、官民ともにおおあわてで、とくに政府は調査団を中国に送るなどおおあわてであるが、このような事態が再発しないという保証がハッキリしない。
 消費者は何を買えば安心か、国や自治体は安全な輸入品の決め手を消費者に示さない。これでは消費者は何を食べれば安心かはっきりしない。
 こんなに食に対する不安が高まる最中、浜美枝さんの著書「子どもの『おいしい!』を育てる」は農家だけでなくひろく一般の家庭でも歓迎されている。
 この本は、「子どもの食」は「家庭の暮らし」そのものという立場に立って浜さんが実践し、まとめたものだ。体も心のもちようも食事の内容で変わるという立場で書かれている。
 浜さんは1943年東京生まれ、60年に東宝より女優としてデビュー、アメリカ、日本で女優として活躍、最近は食料、農業ジャーナリストとして活躍しておられる。文化放送ラジオ「浜美枝のいつかあなたと」を担当。
 浜さんは「家族が揃って食卓を囲むこと、これにまさる幸せはない」と強調される。どこから読んでも親子ともに勉強になり、役に立つ本である。
 都会でも農村でもこの本を読んで家族で食卓を囲むことの大切さを学ぶことができる。
 農村では、農協婦人部や若妻会などの勉強会のテキストにすることが最適である。
 みんなで勉強し、元気な体とすぐれた考え方を育てていこう。
(2008.2.15)

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