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コラム 大宇宙・小宇宙
”オリンピック小国”日本

 64年ぶりに陸上で、高橋尚子選手が金メダルをもたらし、日本中沸き返った。
 少し冷静になったところで、過ぎしシドニーオリンピックを振り返ってみよう。

 参加国中、金5つは、上から15番目で、金銀銅合わせての18個は、14番目になる。スリランカやクェートの銅1つに比べると、誠に素晴らしい。
 ただし、G7の中で、アメリカ(米)がメダル数97、ドイツ(独)57、フランス(佛)38、イタリア(伊)34、イギリス(英)28、に対し、なんとも貧弱だ。しかも、18のうち8つは柔道である。

 人口100万人当たりでのメダル獲得数では、独の0.70、佛の0.65、伊0.59、英0.48、米0.36、かたや日本のそれは0.14と格段の差がある。カナダのメダルは14と日本より少ないが、人口比では0.47と英並みである。スポーツ大国オーストラリアは、なんと3.14と図抜けている。
 次に、GNP(国民総生産・97年)の100億ドル当たりで比較してみると、伊0.29、佛、独各0.25、英0.22、米0.12、日本はというと、0.04とこれまた1桁低い。
 因みに、メダル数で28と日本より10も多い多い韓国は、人口比で0.61、GNP比で0.58と、G7諸国並みか、それを上回っている。

 常識的には、経済水準が似ていれば、人口の多いほど、また、スポーツ施設や環境の整っているGNPの高い国ほど、メダルも沢山獲れておかしくない。したがって、列国の中で、日本の惨状はなにが原因なのかと思わざるを得ない。
 シドニーでは、34競技、300種目について、総数928個(順位共有があったので900を超えている)のメダルが授与された。
 日・韓・中のメダル数は、それぞれ18、28、59であったが、内訳は、中国の場合、飛び込みで10、体操、卓球、射撃、バトミントンで各8という具合に、特定種目で集中獲得している。
 韓国も、アーチェリーと柔道で各5を獲いでいるが、日本との違いは、日本の7種目に対し、11種目、中国も12種目と、幅広い種目でメダルを得ている。その点、米は20種目で97のメダルを取っているが、競泳の32、陸上の20で55%を占めている。

 30個以上もメダルを獲得している国並みに、役員を含めて439人も競技場に送り込んだ日本が、どうしてこうも弱いのか?
 陸上競技などは、小さくて短足の東洋人は、欧米人に比べて不利であり、中国といえども、この分野でのメダルは1つに過ぎない。
 日本の場合、ハングリー精神の欠如が原因との説もあるが、欧米先進国のほうが、ハングリー精神が上回っているともいえまい。
 青少年の体位向上、スポーツ観、あるいはスポーツ環境についての根本的な解決を図らないことには、入場式のマントだけを目立たせても、世界の高い水準に達することはできない。

 それにしても、体格で大きく見劣りする日本の女子マラソン選手の活躍は印象的であった。なんだ15位かといわれた市橋選手にしても、予選落ち続出の他の種目に比べて素晴らしいことで、アテネでの健闘を祈りたい。     (MMC)



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