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特集:農業・農村に“新風を送る”JAをめざして

2003年 第23回JA全国大会をめざして
まず財務健全化、 合併メリット還元に努力

JAとぴあ浜松(静岡) 松下 久代表理事組合長

松下組合長
松下組合長

 元気なJAとは、まず財務内容が健全であること。でないと組合員のニーズに応えられません。応えるには組合員の意見をよく聞き、あらゆる角度から議論することです。
 「会して議せず、議して決せず、決して行わず」というのが旧態依然たるJAの姿だとよくいわれますが、先のJA全国大会決議を実行していないJAもあります。進捗状況を全国的にレベルアップすることが大きな課題です。
 とぴあ浜松は組合員約6万2000人の広域大型JAです。JA改革の一つには、経済事業の体質改善があります。特にガソリンスタンド(7店)、Aコープ(7店)、自動車整備(3工場)の3部門は2億6000万円もの赤字に達していたため平成9年に株式会社化し、2年目には黒字に転換させました。独立採算とし、正職員をパート化するという決断も含めて意識改革を進めました。
 また経済事業の施設を統合して合併(7年)効果を挙げることに努めました。まずミカンの選果場5カ所を一つに集約し、光センサーの最新鋭機を導入して、それまでは最高1キロ30円だった選果料を25円に設定しましたが、結果的には17円になりました。
 それから花の集荷場を新設したほかライスセンターと選卵場を統合。次いで10カ所あった農機具センターを1カ所にしました。そうなると不便になる組合員のためには土日営業と出張修理を実施し、サービス低下を避けました。
 さらに組合員への肥料配送を民間業者に委託し、土日でも届けています。
 こうした事業改革で12、13年度とも税引き前利益は約20億円となり、これを内部留保に当てていますが、それより前の段階で肥料、農薬、段ボールなどを相当値引きし、組合員に利益を還元するという利益分配のバランスを心がけています。
 さて私どもは合併メリットを追求していますが、一方には未合併の小規模なJA、経営内容の悪いJAがありますから、全体としての問題は事業規模の格差是正だと考えます。
 だから合併による、ある程度の事業規模で経営を確立していく必要があります。結論的には財務の健全化を図らないと組合員に利益が還元できないというわけです。
 それには役職員の意識改革が必要です。組合員教育は生産組織、地域組織を通じて進めています。また施設整備などでは組合員の意見を十分に聞いて組織整備につなげています。
 職員教育は人事部を持ち、その中に職員の教育と管理の2つの課を置いて自前の教育をしています。一般的な研修をするというのではなく、そこのJAにとって必要な人づくりの教育をするわけです。
 人事管理もかなり厳しく、考課制度もあり、昇給やボーナスにも格差をつけています。
 とにかく、いくら大規模合併JAになっても従来の農協意識を残していてはだめです。だから私は「とぴあは一つ」と訴え続けています。意識の一体化ができないと改革もできません。
 話が戻りますが、全般的に見た場合、やはりJAの収支改善いわゆる部門損益の確立をやらなくてはいけません。それから事業の再構築です。
 私どもも経済事業は赤字ですが、販売事業は黒字であり、購買も大した赤ではありません。構造としては共済事業収益で管理部門と指導部門をまかない、信用事業収益は利益としています。独立部門採算ということが大切であります。


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