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【タキイ種苗】
「高貴なる風情、キクの花」

日本人とともに歴史を歩む

 タキイ種苗(株)(瀧井傳一社長、本社:京都市下京区)直売部が発行している『園...

はなとやさい

 タキイ種苗(株)(瀧井傳一社長、本社:京都市下京区)直売部が発行している『園芸新知識 はなとやさい』5月号では、「高貴なる風情、キクの花」を特集した。「日本のキク作りの文化史」と「キクの開花特性と作り方」の2部構成。
 「文化史」を執筆したのは、江戸園芸研究家の小笠原左衛門尉亮軒(おがさわら さえもんのじょうりょうけん)さん。小笠原さんは、「キクほど日本人とともに歴史を歩んできた花は少なく、現代でも数多くの魅力的な品種がある」と指摘。
 キクは中国原産で、わが国に入ってきたのは奈良時代後期と考えられている。花の美しさに加え、邪気を払い長寿の薬効があるとされ、9月9日の「重陽の節句」に用いられてきた。小笠原さんは室町、江戸時代のキクの文化史を中心に詳しく解説している。
 いっぽう、「開花特性と作り方」を解説しているのは園芸研究家の田淵佳孝(たぶち よしたか)さん。田淵さんは、「日本人の生活に深く根づいてきたキクだが、近年ではアレンジメントなどにも多用され、ますます使い方のバリエーションが広がっている」という。
 キクは開花生理から、5〜8月に開花する「夏ギク」と、9月以降に咲く「秋ギク」に大別される。田淵さんは苗の定植ポイント、栽培管理方法などを懇切丁寧に解き明かしている。

キクの花

(2008.05.26)