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【日本農薬】
営業利益など利益面で伸長

前期終了の三菱「のれん」

 日本農薬(株)(大内脩吉社長、本社:東京都中央区)は5月22日、『平成20年9...

 日本農薬(株)(大内脩吉社長、本社:東京都中央区)は5月22日、『平成20年9月期中間決算短信(連結)』を公表した。三菱化学に係わる「のれん」の償却が前期で終了したほか、海外展開が大きく成長し営業利益など利益面で伸長した。
 国内農薬需要はここまで、ほぼ前年同期並みで推移しているものの、水稲作付面積の減少と生産コスト負担増の影響が懸念されている。また、消費者の食の安全・安心への意識への高まりや流通在庫などの要因も加わり、今期の農薬需要動向は全体的に不透明感が漂っている。
 このような事業環境のもと、同社グループ「化学品事業」の中核である農薬事業部門において、国内は自社開発製品や原体、および新規上市品の拡販に積極的に努め、海外は販売・普及活動を地道に展開した。原価率の改善にも注力している。
 緑化・造園工事を推進する「工事事業」は主力製品の拡販や技術サービスに徹した営業活動を展開し、収益性の改善をはかった。また、「サービス事業」では分析事業、スポーツ事業などにおいて新規顧客開拓に努めた。
 これら各事業の結果、同社グループの中間売上高は、中核である化学品事業における海外展開が大きく成長したものの、国内、化学品他で売上が伸び悩み、208億7400万円(前年同期比2億6900万円減、同1.3%減)と僅かに前年を下回った。
 いっぽう、新製品を含む自社品目構成比の向上にともない売上原価率の改善が進み、併せて平成14年に譲り受けた三菱化学・農薬事業に係わる、いわゆる「のれん」の償却が前期で終了したため、営業利益25億1000万円(同2億200万円増、同8.8%増)、経常利益24億2500万円(同1億7900万円増、同8.0%増)、中間純利益15億2700万円(同8300万円増、同5.8%増)と、いずれも増益となった。

(2008.05.29)