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【シンジェンタ】
農薬部門は8%増の26億ドル

製品別では除草剤が顕著な動き

 シンジェンタはこのほど、09年第1四半期業績を明らかにしたが、農薬部門の売上高...

 シンジェンタはこのほど、09年第1四半期業績を明らかにしたが、農薬部門の売上高はCER(恒常為替レート)で8%増の26億ドルに達した。プロフェッショナルを除き、売上高は10%の成長を見せている。
 製品別の成長は、総じて除草剤が牽引した。特にNAFTA(注)地域における選択性除草剤の顕著な動き、タッチダウンを中心とした非選択性除草剤の堅調さが目立った。
 殺菌剤の売上高は、主要なシーズンを前に増加した。また、殺虫剤はラテンアメリカの売上の低調が響きわずかに減少した。さらに、種子処理剤はフランスにおけるクルーザーの登録が追い風となり2桁の成長を記録している(グラフ1)
 地域別では、NAFTAおよびアジア太平洋の成長が指摘できる。
 ヨーロッパの成長は西ヨーロッパ(特にフランス)、東ヨーロッパのロシアおよびポーランドの顕著な動きを受けたもの。NAFTAでは、市場における確たる地位の最大化を果たし、全ての製品が躍動感ある動きを示した。
 ラテンアメリカでは、アルゼンチンとブラジル南部の旱魃とリスク管理により減少を強いられた。アジア太平洋は、経済の回復と顧客重視のシンジェンタ戦略が奏功し、特に新興国において高い伸長を果たした(グラフ2)
 (注)NAFTA 94年1月発効の「北米自由貿易協定」。アメリカ、カナダ、メキシコの3か国が加盟。域内人口約4億3000万人、GDP約12兆9000億ドル。いま、アメリカとメキシコの関係改善が問われている。

(2009.04.20)