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【ウイングアーク】
ヤンマーグループの帳票システム刷新

 ヤンマー情報システムサービス(株)は、ディーゼルエンジンや農業機械などを生産供...

 ヤンマー情報システムサービス(株)は、ディーゼルエンジンや農業機械などを生産供給するヤンマーグループの、情報システム構築・管理を担当している。
 同社は、世界にまたがる部品販売システムの一元管理を目指してシステム改革に着手し、これに伴う帳票システムの刷新にあたり、ウイングアーク テクノロジーズ(株)の帳票出力のためのツール製品「SVF」を採用し、新部品販売システムを稼動させた。
 ヤンマー情報システムサービス(株)の海外拠点では、これまでディーゼルエンジンのメンテナンス用部品などの調達や修理を、日本で行っていたが、現在では現地調達の形に変わり、扱う部品点数も製品の増加に伴い約200万点以上にのぼっていた。
 業務プロセスの変化や拠点ごとに分散されたシステム体系のため、約20年前に開発された部品販売システムは、データやインフラの一元管理がしにくい状況にあった。そこでこれらの課題を改善するため、世界20拠点以上にまたがる新システム(海外現法補用部品システム)の開発に取り組んできた。
 これに伴う帳票運用については、種別毎に専用紙が必要で、コストもかかる上、印刷の都度用紙を載せ替えるなど煩雑な作業が生じていた。またバーコード印刷や文字の大きさ変更が、プリンタの機種に依存している問題もあり、帳票の追加要件に柔軟に対応できない環境だった。
 新帳票システムでは、日本に帳票サーバーを置き、専用回線を通じての海外からの印刷指示に対して、出力するというシステムを構築したものだ。
 これにより、帳票運用コストの削減やPDF出力による保管スペースの低減、開発工数の削減、管理帳票を1/10に絞り込み80種類に削減、さらに24時間365日の運用に耐える安全性とパフォーマンスを実現し、利用者の権限設定によるセキュリティ機能強化などを図った。
 欧米に続き、中国、韓国、タイ、インドネシアなどの海外拠点への展開を検討していくが、ヤンマーグループ創業100周年にあたる2012年に全展開の完了を目指している。

(2009.04.27)