アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【サントリーフラワーズ】
バイテク「青いバラ」が生活空間に  サントリーフラワーズ

遺伝子組み換え論議に、新たな提案

 サントリーフラワーズ(東京・千代田区)は、「青いバラ」の切り花の販売に乗り出す。世界初の、バイテクを利用したバラがリビングを飾ることになる。遺伝子組み換え論議の、新たな試金石になるのは必至。

バイテクにより生まれた「青いバラ」 商品名は、「SUNTORY blue rose APPLAUSE」。APPLAUSE(アプローズ)には「喝采」の意味がある。
 バラの開発の歴史は古く、これまでに数万種のバラが作り出され、色は赤、白、ピンク、黄色などさまざまなものが私たちの心を癒している。
 しかし、バラには、もともと青色色素の“デルフィニジン”がないことから、『青いバラ』は“不可能の代名詞”とも言われていた。
 サントリーとフロリジン社(鎭守泰蔵社長、本社:オーストラリア・ヴィクトリア州)の共同開発が2004年にこの壁を打ち破り、「青いバラ」の開発に至った。
 08年には、カルタヘナ法(注)に基づく承認を得たうえで、生産・流通・販売体制を整えている。同社は、今後とも「さらなる“青”を追求し、「青いバラ」の研究開発を進める」という。
 【解説】サントリーの研究開発の理念は「こんな商品を創りたい」にあり、その延長線上に「品質第一」の安全・安心への取り組みがある。
 「青いバラ」の源は、パンジーの青色遺伝子。
 バイテクにより生まれた「青いバラ」。遺伝子組み換え技術は、どのような役割を発揮するのか。「青いバラ」が遺伝子組み換え論議に、新たなる提案をした。

(2009.10.26)