アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【出光興産】
水稲の病害防除に貢献 「タフブロック」に日経賞  出光興産

 出光興産の微生物防除剤「タフブロック」が、2009年日経優秀製品・サービス賞 優秀賞 日経産業新聞賞を受賞した。

日経賞の「タフブロック」 「タフブロック」は水稲栽培で防除が必要な種子伝染性病害(いもち病、ばか苗病、苗立枯細菌病、もみ枯細菌病、褐条病)と土壌伝染性病害(苗立枯病、リゾープス菌、フザリウム菌)を防除する微生物防除剤だ。
 有効成分は栃木県農業試験場が発見したカビの仲間であるタラロマイセス フラバス菌。これは病原菌を直接殺菌するのではなく、種もみの表面で増殖し、苗づくりの期間中に病原菌の進入・増殖を防ぐことで病害の発生を予防する菌だ。
 1回の処理で種子伝染性病害と土壌伝染性病害を同時防除でき、防除作業の省力化につながる。人畜に対する高い安全性はもとより昆虫、水生生物などへの影響も認められない環境に優しい製品だ。減農薬志向の生産者や「特別栽培米」の生産者を中心に人気が高く、安全・安心を求める消費者ニーズにも対応している。
 現在、新潟、富山、岩手など全国有数のコメ生産地での採用が加速しており、09年度は全国のコメ作付面積の約5%程度(出光興産推定)で使われている。10年度の目標は約10%。
 同社では食の安全・安心をめざし、今後も「微生物防除剤の製品ラインアップの充実をはかるとともに、生産現場の省力化につながる技術提案についても積極的に取り組んでいく」(IR・広報室広報課)としている。

(2010.01.06)