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【東洋精米機製作所】
「サイカ式精米法」を発表 東洋精米機創立50周年記念イベント

 東洋精米機製作所は11月21日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで、創立50周年記念イベントを開いた。このイベントは当初3月20日に開催する予定だったが、東日本大震災により延期していた。

雑賀慶二社長 雑賀慶二社長(写真)は冒頭、石抜機の発明・開発から始まった東洋精米機の50年の歴史を振り返り、「メーカーは最新の機器を提供するがユーザーは使用料を支払うだけ、というBG米ビジネスモデル事業を行ったことが大きかった。今日を迎えられたことは、感謝の気持ちでいっぱい」と語り、関係者、来場者に感謝を述べた。
 また、雑賀氏はコメに新しい価値を付加する新たな技術を発表した。これは「均圧精米法」と「BG精米法」を組み合わせたもので、「サイカ式精米法」と命名し、近々、米袋の冠にこれを明記したコメが市場で流通される。

◆日本のコメ生産量は世界人口の2日分

 記念講演は生命科学振興会理事長・日本綜合医学会会長の渡邊昌氏が「お米と健康」をテーマに行った。
 同社が東日本大震災支援として、東北地方の被災地病院に金芽米5万食分を緊急援助しことにふれ、「ライフラインが復旧していなくても、炊飯釜とペットボトルの水があれば炊けるという無洗米の長所と栄養価の高い金芽米の優秀さ」を評価した。また、TPPや爆発的な世界人口の増加を取り上げ、「日本の米の生産量800万tは、70億人が食べれば2日分しかない。主食くらいは自国で賄えなければ、国は成り立たない」と提言した。
 管理栄養士の平川あずさ氏は、今年1月に終了した間寛平氏のアースマラソン地球一周分の食事データを栄養学的に分析し「金芽米の健康効果事例」を発表した。間氏はアースマラソン期間中は金芽米を主食としており、金芽米の消費量と運動量には、相関関係があることをデータ上で説明した。

(2011.11.22)