アグリビジネス

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【森下仁丹】
ザクロの機能性を研究 6次産業化で商品開発へ

 森下仁丹はザクロの新たな機能性研究と、栽培条件などの検討を進めていると9月下旬発表した。

 ザクロ(柘榴)は古くから日本人に親しみのある果実だが、栽培や機能性に関する研究は十分でなく、商業的生産も含めた利用は未開拓の素材だ。
 これまでの研究では同社が、ザクロ特有のポリフェノールに抗糖化(※)機能を見出し、有用性研究を進めて来た。
 この事業ではさらに機能性ポリフェノール成分の特定、機能性の評価、量産検討を通じて商品化へ向けての開発を進める。
 栽培条件の情報も収集し、生産者への適切な栽培方法や、有望な品種の情報を提供し、商品化を通じて日本国内でのザクロ栽培の活性化に貢献することをめざす。
 同社は長年の生薬研究の成果として、独自の機能性素材を保有し、自社製品への活用や素材供給をしている。
 農水省は平成24年度農山漁村6次産業化対策事業の中で仁丹のザクロ研究を補助事業とした。

【抗糖化】
肌の老化(しわの形成、張りの低下、くすみなど)の原因の1つとしてコラーゲン糖からメイラード反応により体内で生成される最終糖化産物が最近問題となっている。その発生を抑え、老化予防につなげる働きを抗糖化作用と呼ぶ。

(2012.09.26)