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【JAふくおか八女 前副組合長】
末崎 照男 氏

 昨年までJAふくおか八女(福岡県)で副組合長を務めていた。現在は郷里の星野村で地域興しの活動をしているが、退任して一年が経ち、JAに対して感じたことを率直に話すとともに、地域興しとJAのかかわりについて述べた。

 7月2日のJA人づくり研究会第8回研究会で、「地域興しとJAのかかわり」について発表した。
 星野村は茶の生産が盛んな地域だが、現在は、法人化し煎茶などを生産する農家と、個人で小さな経営面積だが玉露などの高品質茶を出す農家の二極化が進んでいる。立石安範(やすのり)さんは全国茶品評会で5年連続農林水産大臣賞を受賞している茶栽培の名人だ。茶の樹と話ができると言い、毎日の茶畑行を欠かさない「プロの職人」である。
 「村にはほかにも斬新なアイディアの家具を作り続ける民芸品の名人や天気予報百発百中の名人など、農業以外にもさまざまな人材がいる。それらを掘り起こし、ともに連携できるJA職員を育成することが必要」だという。
 JAにとって一番大切な職員は「販売担当のプロ」だ。よく言われるように、「営農指導員より農家の方が詳しい、ではダメ」だと述べ、「地域興しはJAがやるべきであり、むしろ地域の実態を知るJAにしかできない」と提言した。

(2010.07.21)