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【長野県飯山市長(元JA北信州みゆき組合長)】
石田 正人 氏

 「足で稼いで心でつなげ」、「農協は協同組合運動の旗を振り続けねばならない」など、組合長時代には数々のメッセージを発信しJAを引っ張ってきた。
 特集・日本の明日を考える「シリーズ・2012年国際協同組合年に向けて 協同組合が創る社会を」第5回でインタビューに登場してもらった。

 今は行政のトップとして飯山市全体の地域づくりを担う立場だ。「農協がない農村は考えられない」とその役割の大きさを指摘するが、今のままでいい、ということではないと再三強調した。
 「組合員をないがしろにしたり、いたずらにただ経営に走ってしまえば農協は崩壊する。まず組織、組合員の力を結集する」ことが大事だという。「本当に農業協同組合というのは末端が大事。植物、農作物だって、決して太い根っこだけではなくて、先端まで延びている細い根毛によって支えられていることをややもすると、忘れているんじゃないか」と、指摘する。
 また農協組織のあり方については、職員から役員まで同じ器のなかで育ってきたものばかりではないかと疑問を述べ、「農協も今のようなシステムではだめ。たとえば、理事もいろいろな団体など外部から入れて農協のあり方をしっかり論議してその論議した結果、みんなが参加してくれるような土台、地盤をつくっていく。一刻も早く若者をはじめすべてに見通しのきく旗を振って結集させなければ」と提言した。

(組合員は組織の先端  長野県飯山市・石田正人市長に聞く

(2010.07.23)