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【農業生物資源研究所 主任研究員】
福岡 修一 氏

 愛知県農業試験場で、いもち病に強く、「コシヒカリ」並みの食味をもつ「ともほなみ」を開発した。7月21日に都内で開かれたシンポジウム「ここまできた!お米の研究最前線」で研究成果を発表した。

 「ともほなみ」の開発は、イネの品種間におけるDNAの塩基配列の違いを判別する「DNAマーカー選抜」を用いて、新しいいもち病抵抗性遺伝子pi21を発見したことで始まった。
 さらにpi21遺伝子の隣に、味を悪くする遺伝子を発見。それを味に影響のない遺伝子に置き換えて、いもち病耐性があり食味も良い「ともほなみ」を開発した。
 福岡氏はこの開発について、「6000分の3、つまり2000分の1の確率でピンポイントに遺伝子を特定しなければいけない。従来の技術では到底不可能で、DNAマーカー選抜の技術の賜物だ」としている。

超多収米、高い耐病性でおいしいコメなどのゲノム研究最前線

(2010.07.29)