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配合飼料価格を約4500円値上げを決定

−JA全農

JA全農は4〜6月期の配合飼料価格を、飼料原料・外国為替情勢を踏まえ、1〜3月期に対して、全国全畜種平均トン当たり約4500円値上げすることを決めた。その理由として次のことをあげている。 トウモロコシのシカゴ定期は、米国内のエタノール・飼料需要と輸出需要がともに増加したことを受けて5ドル/ブッシェルを超え、現在は5.5ドルを超える水準で推移している。今後は、今春の作付がトウモロコシから歴史的高値の大豆・小麦にシフトすると見通され、シカゴ定期は堅調に推移すると見込まれる。 大豆粕のシカゴ定期も昨年11月には320ドル/トン台で推移していたが、輸出需要の増加で期末在庫率が5%台まで低下したことをう...

JA全農は4〜6月期の配合飼料価格を、飼料原料・外国為替情勢を踏まえ、1〜3月期に対して、全国全畜種平均トン当たり約4500円値上げすることを決めた。その理由として次のことをあげている。
トウモロコシのシカゴ定期は、米国内のエタノール・飼料需要と輸出需要がともに増加したことを受けて5ドル/ブッシェルを超え、現在は5.5ドルを超える水準で推移している。今後は、今春の作付がトウモロコシから歴史的高値の大豆・小麦にシフトすると見通され、シカゴ定期は堅調に推移すると見込まれる。
大豆粕のシカゴ定期も昨年11月には320ドル/トン台で推移していたが、輸出需要の増加で期末在庫率が5%台まで低下したことをうけて、3月上旬には400ドルを超える水準まで上昇。今後も、世界的な大豆需要から需給は長期的に逼迫すると見通され、シカゴ定期は堅調に推移すると見込まれる。国内大豆粕価格は、シカゴ定期の高騰により大幅な値上がりとなっている。
海上運賃は、昨年末にかけて110ドル/トンを割る水準まで軟化したが、今年に入り、鉄鋼原料輸送需要の増加から再び上昇。現在は110ドルを超える水準で推移している。今後は、中国の鉄鋼原料輸送再開で船腹需要が増加することや引き続き燃料油が高値となっているので堅調に推移すると見込まれる。
外国為替は、米国経済の景況感の悪化からドル安の展開となり、現在は米国大手証券会社の信用不安の拡大でドル売りがさらに進んでいる。今後は、一進一退の相場展開が見込まれる。
その他、小麦のシカゴ定期は、豪州の2年連続の干ばつとウクライナの減産で世界の期末在庫が過去30年で最低水準となり、11月には8ドル/ブッシェル台まで上昇。その後さらに在庫率が下方修正されたことから現在は10ドルを超える水準まで急騰。大麦価格も小麦に連動して高騰している。

(2008.03.21)