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20代独身の7割が「食の安全に関心」

−農林中金が「自給率」意識も調査

若者の「食の安全」に対する意識は案外に(?)高いことが農林中金の調査でわかった。東京近郊に住む20代の独身男女400人に聞いたところ、食の安全に“関心がある”と答えた人は70.5%にのぼり、母親に対する過去の調査結果88.8%に次ぐ値となった。  農林中金は7割強の若者が「高い関心を示している事実」が「目を引いた」とコメントし、これは「将来の日本の食をめぐる状況に大きな影響を及ぼす可能性がありそう」とした。  3月21日発表した調査結果によると、安全性について関心がある内容のトップ3は(1)輸入食品(66%弱)(2)農薬(61%強)(3)食品添加物(51%強)。  1月...

若者の「食の安全」に対する意識は案外に(?)高いことが農林中金の調査でわかった。東京近郊に住む20代の独身男女400人に聞いたところ、食の安全に“関心がある”と答えた人は70.5%にのぼり、母親に対する過去の調査結果88.8%に次ぐ値となった。
 農林中金は7割強の若者が「高い関心を示している事実」が「目を引いた」とコメントし、これは「将来の日本の食をめぐる状況に大きな影響を及ぼす可能性がありそう」とした。
 3月21日発表した調査結果によると、安全性について関心がある内容のトップ3は(1)輸入食品(66%弱)(2)農薬(61%強)(3)食品添加物(51%強)。
 1月19日から2月4日までの調査期間中に中国製冷凍ギョーザによる中毒事件が発生したことが「少なからず影響したものと思われる」という。
 20代独身の食生活が意外に慎ましやかで質素であることも浮き彫りとなった。
 食費は1日平均1222円だが、1人暮らしの場合は1428円となり、家族との同居の場合の1077円とは大きな差がついている。
 1人暮らしの男性は「経済的だから」という理由で半数が「自炊」をしているが、家族との同居の男性は休日でも調理を手伝ったり作ったりすることが「ほとんどない」人が7割強にのぼっている。
 また1人暮らしの女性は8割強が平日でも夕食を作っており、理由は「安心・安全だから」を挙げる人が多い。
 よく作るメニューは(1)カレーライス(2)パスタ・スパゲッティ(3)野菜炒め。男性の場合に多いのはチャーハンとラーメン。
 「日本の食料自給率はどれくらいと思うか」という質問には40%、30%という回答が多く、大多数の人が正しく認知していた。20%、10%と実際以上に低く考えている人も2割程度あった。
 「どの程度を自給すべきだと思っているか」に対しては70〜79%が最も多く22.5%だった。ほぼ全員が現在の自給率より高い数字を挙げた。
 自給率向上が望ましいという理由では「国産品のほうが安全だから」が最も多く、次いで「輸入が止まった時のために」だった。

(2008.03.24)