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都心で園児と学生が田植え体験

−早大学生NPO「農楽塾」(5/22)

田植え前には紙芝居で お米の作り方を勉強 田んぼに入って戸惑ったり楽しんだり 東京の早稲田大学構内にある大隈庭園の一角にわずか半アールほどの田んぼがある。これは学生NPO法人「農楽塾」(現代表、長岡慶さん=教育学部3年)が作ったものだ。 大学に農学部はないが、食や農に興味のある学生が自主的に集まって5年前に農学塾を結成。大学内や千葉県鴨川などで、子どもの農作業体験インストラクター活動などをしている。 5月23日には、新宿区立早稲田幼稚園の園児らを大隈庭園に呼んで田植え体験会を開き、堀口健治副総長や、中島峰広名誉教授、農水省農村振興局の斉藤泰氏も訪れた。 初めて見る“田んぼ&rdq...

田植え前には紙芝居でお米の作り方を勉強
田植え前には紙芝居で
お米の作り方を勉強
田んぼに入って戸惑ったり楽しんだり
田んぼに入って戸惑ったり楽しんだり

東京の早稲田大学構内にある大隈庭園の一角にわずか半アールほどの田んぼがある。これは学生NPO法人「農楽塾」(現代表、長岡慶さん=教育学部3年)が作ったものだ。
大学に農学部はないが、食や農に興味のある学生が自主的に集まって5年前に農学塾を結成。大学内や千葉県鴨川などで、子どもの農作業体験インストラクター活動などをしている。
5月23日には、新宿区立早稲田幼稚園の園児らを大隈庭園に呼んで田植え体験会を開き、堀口健治副総長や、中島峰広名誉教授、農水省農村振興局の斉藤泰氏も訪れた。
初めて見る“田んぼ”に足を踏み入れた園児たちは「怖い」「きもち悪い」と叫び、入っただけで泣き出してしまう子らも目立った。しかし田んぼの感触に慣れるとむしろ楽しくなってきたようで、「深い、深い」と自らたんぼに入って遊びながら苗を手に取るような子どもも多かった。
園児の母親たちは「東京の都心で暮らしていると、自然や農作業に触れ合う機会なんて滅多にないんです。だからこういう機会があって本当に嬉しい」と笑顔だった。
幼稚園の浅田学園長も「どちらかというと、子どもたちよりも親御さんの方が喜んでくれますね。こういう体験は貴重な教育の場ですから」と、むしろ保護者に好評だと話した。浅田園長は幼稚園に隣接している早稲田小学校の校長も兼ねていて、その屋上でも田んぼを作って小学生の農業体験活動を行っているという。
農楽塾は現在20人ほどで活動中。メンバーの岩田純平さん(商学部2年)は学生の「農」への意識について、「最近、食や農の問題が取り上げられる機会が増えたから、興味を持ってくれる学生が少しは増えている気がする」と話した。また農楽塾の卒業生たちは、農学研究所や農業・食品関係などに進む者も多いらしい。「これから日本の農業や国がどうなっているかという問題意識を持って、何か変えて行きたいと考えてる人は多くいます」と語った。
農楽塾の活動などはホームページ(http://nogakujuku.client.jp/)でも紹介されている。

園長先生や学生に苗の植え方を教わる 体験後の農学塾メンバー(左から2番目が代表の長岡慶さん)
園長先生や学生に苗の植え方を教わる 体験後の農学塾メンバー
(左から2番目が代表の長岡慶さん)

(2008.05.27)