農政・農協ニュース

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コープ牛乳を飲んでモザンビークの子どもたちを救う 「ハッピーミルクプロジェクト」をスタート

生協連合会コープネット事業連合がユニセフ協会とタイアップ

牛乳パックをもって記者会見する赤松光コープネット理事長(左)と早見研日本ユニセフ協会専務理事 首都圏を中心に342万人の組合員を擁する生協連合会コープネット事業連合は、日本ユニセフ協会とタイアップして、アフリカ南部のモザンビークの子どもたちの栄養改善活動を支援する「ハッピーミルクプロジェクト」を9月1日から開始することを、7月15日記者会見して明らかにした。 このプロジェクトは、コープネットが取扱っているコープマークがついた牛乳(27種類)を購入すると、「1本あたり1円」が日本ユニセフ協会を通じてユニセフに寄付され、指定募金として「アフリカ・モザンビークの栄養プログラム」の支援に使用される仕...

牛乳パックをもって記者会見する赤松光コープネット理事長(左)と早見研日本ユニセフ協会専務理事
牛乳パックをもって記者会見する赤松光コープネット理事長(左)と早見研日本ユニセフ協会専務理事

首都圏を中心に342万人の組合員を擁する生協連合会コープネット事業連合は、日本ユニセフ協会とタイアップして、アフリカ南部のモザンビークの子どもたちの栄養改善活動を支援する「ハッピーミルクプロジェクト」を9月1日から開始することを、7月15日記者会見して明らかにした。
このプロジェクトは、コープネットが取扱っているコープマークがついた牛乳(27種類)を購入すると、「1本あたり1円」が日本ユニセフ協会を通じてユニセフに寄付され、指定募金として「アフリカ・モザンビークの栄養プログラム」の支援に使用される仕組みになっている。
モザンビークは1992年に内戦が終結し、急速に経済発展を遂げているが、子どもの栄養状態はまだ十分に改善されておらず、5歳未満で死亡する子どもは1000人あたり138人(日本は4人)で、そのうちの43%は栄養不良が関係しているという。主な死因は肺炎やマラリア、下痢など予防・治療が可能なものだが、栄養不良で体力がないため、病気にかかりやすく、回復できずに命を落としているという。
「栄養プログラム」は、定期的な健康診断によって乳幼児の発育状態を観察したり、子どものいる家族に適切な栄養の取り方を教えるとともに、アフリカの食生活で不足しがちなヨードやビタミンAなどの微量栄養素を与え補うなど、子どもの栄養不良を予防する。また栄養不良の子どもをみつけ、フランピーナッツなどの栄養強化剤を使った治療などを行う。
記者会見で赤松光コープネット理事長は、「食を通じて社会に貢献する」生協の活動の一環だとしたうえで、「日本のなかでは食は豊かだが、世界は違う。このプロジェクトを通じてそのことを組合員に認識してもらえればと思う」と語った。
生協陣営は毎年全体で数億円をユニセフに寄付しており、コープネットも毎年4000万円くらい寄付しているという。しかし、今回のように商品の販売を通してユニセフの活動支援をする取り組みは、コープネットとしては初めての試みだ。赤松理事長は「組合員が一番利用している商品が牛乳なので、多くの人に参加してもらえる」ようにと考え、牛乳にしたと説明した。

この子たちの栄養改善を
この子たちの栄養改善を

このプロジェクトは3年間取り組むが、今年度は9〜11月、1〜2月。2009年と2010年度は7〜11月(予定)に実施される。3年間の目標は、最低75万米ドル(105円換算で7875万円)。
今年は準備の都合で、牛乳がもっとも飲まれる夏場が対象になっていないが、プロジェクトの主旨が理解され牛乳が目標を上回って飲まれれば、乳業生産者にとっても嬉しい話なので、ぜひ成功して欲しいものだ。

(2008.07.17)