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「お米生産農家も困っています」 米でも展開、理解醸成へ運動

−JA全農米穀部

    JA全農は肥料・飼料などの価格高騰を受けて、国産農畜産物の消費拡大とともに生産現場の厳しい状況を知ってもらう運動に取り組んでいるが、米穀部では7月から米の消費拡大・理解醸成運動を展開している。    食品の値上がりが家計に影響するなか、食生活の中心「お米」が再注目されていると、作成したチラシでは「だから今こそ『ごはん』!」とPR。    ごはんなら茶碗一杯あたり精米代が約30円と価格が高騰しているパンや麺よりも「割安」であることを伝えているほか、いろいろなおかずと組...

    JA全農は肥料・飼料などの価格高騰を受けて、国産農畜産物の消費拡大とともに生産現場の厳しい状況を知ってもらう運動に取り組んでいるが、米穀部では7月から米の消費拡大・理解醸成運動を展開している。
    食品の値上がりが家計に影響するなか、食生活の中心「お米」が再注目されていると、作成したチラシでは「だから今こそ『ごはん』!」とPR。
    ごはんなら茶碗一杯あたり精米代が約30円と価格が高騰しているパンや麺よりも「割安」であることを伝えているほか、いろいろなおかずと組み合わせれば栄養バランスも十分で、食料自給率40%と先進国最低の日本でも米は自給率100%と「安心」な農産物であること、また、米をつくる水田には環境を「保全」する機能もあることをアピールしている。
    しかし、一方で割安な食材とはいえ消費量の減少で販売価格は年々低下、10数年前には1俵2万円を超えていたのが最近では1万5000円の水準に下落していることを分かりやすくグラフで解説。さらにコスト削減の努力をしても最近の肥料・原油価格の高騰で農業経営は厳しい状況に追い込まれ「お米生産農家も困っています」と強調し、これからも日本の農家が安心して米づくりに取り組み、水田が環境保全の機能を果たすためにも消費者の理解と応援が必要と訴えている。
    チラシを活用したこの運動は県本部、経済連などを通じて全国で展開する。「米生産農家の実情を消費者に理解してもらうこともわれわれの重要な活動」と米穀部では話している。

(2008.08.08)